こんにちは!
あっという間にもう7月ですね。
梅雨も明けようとしているところですが、先月、初、東京を離れた「九州・福岡」でiDIDの交流会を開催しました。名付けて「九州交流会」!
今回は、そのイベントの様子をレポートにてお届けしたいと思います。
今回のイベントは、5つのトークセッション+九州に拠点がある制作会社とのクロストークの、計6本。盛りだくさんに詰め込んだイベントになりました。
今回の会場は、福岡天神にある施設「Fukuoka Growth Next(通称:FGN)」。起業家と支援者が集まるスタートアップ支援施設だそうで、普段はワークスペースとして利用されている場所をイベント会場としてお借りしました。
イベントのはじめには、FGNの香月さまから、福岡市の現状やスタートアップに関わる数値を用いながら共有いただき、これまで進めてこられた施策や抱える課題についてお聞かせいただきました。
それでは早速。ここからはメインのトークセッション6本を編集部がプチレポートいたします!
① スタートアップ × デザイン(SHIFTBRAIN × BEES&HONEY)
さて、トークセッション一本目です。先の説明にあったように、今回のイベント会場がFGNということで、テーマは「スタートアップ×デザイン」。シフトブレインの鎌田亮平さんと、BEES&HONEYの今村玄紀さんに「スタートアップにおけるブランディングの重要性」についてお話いただきました。
各社ブランディングにおける特色の違いも出ていて興味深いセッションとなりました。以下、ブランディングとは何か、というところでおふたりが話していたことの抜粋です。
ブランディングしたいと思っている会社に対してアドバイスはありますか、という質問に「プロダクトやサービスにどれだけ強い想いを持っているかが大事。だからこそ応援してもらえる。強い気持ちがないと成功は難しいと思う」と鎌田さん。
対して「自分磨きも大事。美意識をどう高めるか。デザインの専門家だと思って、美意識も、人間性も含めて『いい人』になっていかないと、いい仕事はできないと思う」とは、今村さん。
お二人のブランディングや仕事に対する意識が伺える、とても印象的なトークセッションでした。
② グローバル × デザイン(Whatever Co. × FOURDIGIT)
二本目のテーマは「グローバル×デザイン」。海外への事業展開を積極的に行っているのが、Whatever Co.とフォーデジットの二社。このテーマでは、海外市場において、案件をどう獲得しているかをWhatever Co.富永勇亮さん、フォーデジット田口亮さんのお二人にお聞きしました。
Whatever Co.は東京、NY、台北、ベルリンに拠点があり、ユニクロなどの日本を起点にしたグローバルの仕事やShopifyやUdemyといったグローバル企業の日本進出プロジェクト、UberEatsなどの台湾でのキャンペーンをやっています。フォーデジットは東京以外にタイのバンコク、ベトナムのホーチミン、マレーシアのクアラルンプールなど、東南アジアをメインに事業展開をしています。
二社が海外進出したきっかけは、フォーデジットが「2014年ぐらいから海外からお仕事の相談をもらっていて、チャレンジしてみよう、と思ってスタートした」、Whatever Co.は「PARTY NY、PARTY Taipeiと合流した流れがあったのと、そもそも『海外の仕事をやらないと生き残れない』という気持ちがあった」とか。
他にも「日本の価値が下がっていて、海外で口座をつくるのが難しくなっている」「実は、海外だと請求の期日通りに入金されることがあまりない」「金利が高いので、できるだけ銀行にお金を置いておきたいんですよね」「USにはレップという存在がいて、僕たちアーティストとクライアントを結びつけてくれる人がいる」という日本にいると知らない海外ビジネスの話も興味深くお聞きできました。
③ ローカル × デザイン(ハイライツ × 引地耕太)
三本目のテーマはイベントが福岡会場ということで「ローカル×デザイン」。東京に会社がありながら、九州のお仕事をいくつも担当されているハイライツ・下川大助さんと、福岡在住でありながら大阪・関西万博のお仕事を担当され、東京含めた三拠点を行き来しているというクリエイティブディレクター・引地耕太さんのお二人にお話をお伺いしました。
ハイライツ下川さんは「北九州市」のクリエイティブディレクターとして、市の顧問と市長のクリエイティブアドバイザーを、そして「KBC九州朝日放送」のブランディングも担当しており、月に2回ほど東京と北九州市・福岡市を行き来しているとか。以下は「北九州市」のお仕事について。
引地さんからは「大阪・関西万博」「鹿児島のリトリート施設」「オムロン ソーシアルソリューションズのフューチャーステーションイノベーションプロジェクト」についてお話いただきました。以下は「大阪・関西万博」についての話です。
双方ともローカルプロジェクトとして行政のお仕事があったのが印象的でした。行政の仕事はどうしても批判されやすいもの。そこに対して、ネガティブな面だけを見るのではなく、クリエイティブを通して「国や地域をどう良くしていくべきか」に対して正面から考えるお二人。これからのクリエイターはどうあるべきなのかが問われているようなトークセッションでした。
④ 企業広報 × デザイン(ベイジ × gaz)
このあたりになってくると、会場のみなさんもなかなかなほろ酔い気分になってきましたが、素晴らしいセッションは続きます。四本目のテーマは「企業広報×デザイン」。ここではSNSのフォロワー9.3万超のベイジの代表枌谷力さん、福岡のデザインファームgazの吉岡ヤスさんにお話いただきました。
トークセッションは枌谷さんの「中小企業に広報は必要なのか?」という話から始まりました。
また、枌谷さんからはSNSで広報をするためのコツも。
立ち位置で広報の重要性も変わってくるということがよく分かるお話でした。今年の4月には枌谷さんがgazの顧問に就任したことも話題になりました。今後の枌谷さんとgazの動きにも要注目なセッションでした。
⑤ 自社ブランド × デザイン(Wab Design × stans)
五本目のトークセッションは「自社ブランド×デザイン」。ワヴデザインの松本さん、スタンスの智原さんにお話いただきました。
スタンスさんは、クライアントワークをやりながら、それと別にカフェ「alu」と海辺のダイナー「DILLY DALLY」の2店舗を自社で経営。ワヴデザインさんも受託業務をやりながら、自社でスニーカーショップ「PLAYGROUND」を代々木公園と名古屋に2店舗展開しています。セッションは「自社事業をやることでわかったこと」についてのトークからはじまりました。
職業を複数持つことがスタンダードになる。そのためには気軽にはじめてみて、ダメだったらすぐ次にいく。クリエイターの働き方が刷新されていくような、興味深いお話をお聞きできました。
⑥ iDIDが選ぶ 九州の制作会社4選(5ive × モンブラン × y2)
さて、イベントも佳境です。最後のセッションは「iDIDが選ぶ九州の制作会社4選」。残念ながらコンデンスの梶原勇吾さんがコロナのため欠席となってしまいましたが、5iveの下村晋一さん、モンブランの佐々木悠さん、y2の横山洋平さんのお三方にお話をお聞きしました(梶原さん、次回はぜひご参加ください!)。
セッションでは福岡や熊本という場所で仕事をしている中で、東京のほうが案件が多いことへのジレンマとどう向き合うか?という話になりました。
東京とローカル、それぞれにおいての働き方や生き方、そして「どういう人たちに何を提供できるのか」が浮き彫りになった、すばらしいセッションでした。このセッションでは、簡単ではありますが各社のご紹介もさせていただきます。
まとめ
今回は登壇のみなさんの会話を座ってお聞きいただく場所と、交流スペースを分けました。関東から来られた方、九州の方、はたまた他エリアからお越しいただいた方がごちゃ混ぜになりながらも楽しんでいただけたのではないかと思っております。
次回のイベントの案内
【イベント概要】
日時:2024年7月5日(金) 18:00〜21:30(途中入退場可能)
会場:LIFORK HARAJUKU (原宿駅 徒歩1分)
参加費:1,500円(Peatixにて支払い)
飲食:ドリンク2杯・軽食1つまで無料 / 持込可
お申し込みはこちらから🙏