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圧巻の没入型アート!「塩田千春展:魂がふるえる」レポート|社員のアイデア紹介

バトンインタビューの中で「最近発見した、もしくは実践したアイデアは何ですか?」という質問の回答を深掘りしました。

◆このアイデアの持ち主

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お名前:S.Oさん
お仕事:カタログやチラシなど紙面の制作
好きなこと:ヨガ・旅行

バトンインタビューについてはこちら▼

こんにちは。広報のフナト(@aoi__tangled)です!今回も社員の「最近発見・実践したアイデア」を深堀しお届けします。

弊社で主に紙面の制作を担当しているS.Oさんから「チームラボの展示を見に行き、まるでアートの中に入り込んだような体験ができました!」という最近の体験を聞きました。

「チームラボ」と言えば、まるで自分がアートと一体となったかのような「没入型」の作品が有名ですよね。近年そんな没入型アートの人気が高まっていますが、今東京の森美術館でとても注目を集めている展覧会があります。

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それが塩田千春展:魂がふるえる。そのインパクトある作品から、SNSで写真を見かけたことがある方も多いと思います。今回S.Oさんから「没入型アートを体験して感動し、刺激を受けた」と話を聞き、私も実際に体験したく展覧会へ行ってきました。その様子をレポートしたいと思います!

塩田千春氏について

ベルリンを拠点にグローバルな活躍をする塩田千春氏は、美術館、国際展、ギャラリーなどで、これまでに約300本の展覧会に参加しており、近年では年間20本前後の展覧会に参加するなど、国際的にも高い評価を得ています。その作品は、記憶、不安、夢、沈黙など、かたちの無いものを表現したパフォーマンスやインスタレーションで知られています。中でも、空間全体に赤や黒の糸を張り巡らせた大規模なインスタレーションが代表的なシリーズとして有名です。

「塩田千春展:魂がふるえる」とは

本展は、塩田千春の過去最大規模の個展であり、副題の「魂がふるえる」には、言葉にならない感情によって震えている心の動きを伝えたいという作家の思いが込められているそうです。大型インスタレーションを中心に、立体作品、パフォーマンス映像、写真、ドローイング、舞台美術の関連資料などを加え、最近の作品だけでなく25年にわたる活動を網羅的に体験できる初めての機会になっています。

それでは早速実際に展覧会で鑑賞した作品をいくつかピックアップしてお伝えします!

圧巻!注目の作品紹介

《不確かな旅》

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塩田氏の代表的なシリーズである赤い糸を使った、会場に入って1番最初のインスタレーション。想像以上の規模の作品に思わず「わぁ!」という声が漏れてしまいました...!舟から赤い糸が飛び出し、展示室全体に広がる作品はまさに圧巻。

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鑑賞している私たちを包み込むように壁一面・天井にも糸が張り巡らされています。またこの作品にはこんな言葉が添えられていました。

糸はもつれ、絡まり、切れ、解ける。
それは、まるで人間関係を表すように、私の心をいつも映し出す。
                        ー塩田千春

塩田氏にとっての糸は、人間関係を映し出すもの。この言葉を踏まえて作品を観ると、赤い糸で埋め尽くされたこの空間は不確かな旅の先にある多くの出会いを示唆しているかのように感じられます。

《静けさのなかで》

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黒く焦げた白いグランドピアノと椅子を取り囲むように黒い糸が張り巡らされたインスタレーション。塩田氏の幼少期に、隣家が夜中に火事で燃えた記憶から制作されました。音の出なくなったピアノは沈黙を象徴しながらも、ピアノと観客席の存在によって視覚的な音が奏でられているかのように感じます。

《小さな記憶をつなげて》

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幼少期のころに遊んだような小さなおもちゃが床一面に並べられ、それ同士を赤い糸でつなげた作品。ミニチュアのおもちゃと窓から見下ろす東京の街の美しい対比も素晴らしく、とても印象に残った作品でした。

《集積―目的地を求めて》

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約430個のスーツケースがまるで生きているかのように振動し続ける本作。このスーツケースそのものが見知らぬ人の記憶、移動や移住、あるいは難民として定住先を求める旅など、人生の旅路そのものを示唆しているようにも感じられます。

写真ではその動きまでお伝えできないので、実際に観てスーツケースたちが表現するものを感じて欲しいと思います。

《魂について》

本展最後の作品は、ドイツの小学生に「魂(ゼーレ)ってなに?」と尋ね、それに答える様子を映した映像作品です。

実は塩田氏、約2年前今回の展覧会の開催が決まった翌日にガンの再発を宣告されていました。それからこれまでの2年間、生きることそして死に対して向き合い続けてきた塩田氏。そんな彼女のこれまでの葛藤や不安、生死に対する思いから生まれた今回の展覧会。その最後を飾る《魂について》には次のような言葉が添えられていました。

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私たちが普段の生活の中で「生と死」について意識することはあまり多くはありません。私自身今回の展覧会を通じて、塩田氏がこれまでに向き合ってきた「生とは」「死とは」そして「魂とは」について考えるきっかけを与えてもらったように思います。さらには「これからどう生きていくのか」「自分はどうありたいのか」と自分自身と対話をするきっかけにもなったように感じています。

まとめ

私たちアイデアプラスは普段アイデアを生み出す仕事に携わっています。何かを「生み出す」には多くのインプットが重要です。

一見仕事に関係が無さそうなものであっても、幅広い視野を持つために休日にこういった展覧会に出かける社員も多くいます。

弊社8期の取り組みとして、会社からの研修費を利用し出勤日1日を自らの欲望発見のために過ごす「アイデアDAY」という制度が始まります。この制度を活用して自分の視野を広げるために、またアート展に出かけようと思います!

塩田千春展の会期は10月27日(日)までと残りわずか。みなさんも是非作品を全身で体感しに足を運んでみてください!

『塩田千春展:魂がふるえる』
会期:2019.6.20(木)~ 10.27(日)
会場森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)
住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー
開館時間:10:00~22:00(最終入館 21:30)
※火曜日のみ17:00まで(最終入館 16:30)
※ただし10⽉22⽇(⽕)は22:00まで(最終⼊館 21:30)
休館日:会期中無休
料金:一般 1,800円
学生(高校・大学生)1,200円
子供(4歳~中学生)600円
シニア(65歳以上)1,500円
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