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ブランク5年の無職の再就職、今の気持ち

前回の続きの記事です。
今回の記事も、今の自分を俯瞰するために、嘘を書かず、偽らず、思う所を正直に書こうと勢いのままに筆を走らせました。それもあってか、自分で読みなおすと「なんて性格の悪い甘ちゃんなんだ…」と再認識する内容となってしまいました。


現在地点

前回の記事に書いた「過去から就職活動を始めるまでの経歴」と、「現在地点」をまとめると以下のようになります。

  • 一浪→三流私大卒業→新卒入社企業を3ヵ月で離職→第二新卒枠としてホワイト中小企業に営業職で入社(スキルが身に付かないタイプのゆる企業)→5年半弱勤務→若気の至りで「なんとかなる」と思い退職→何もせず豊富な時間をダラダラ浪費→気付けば5年半近く無職→貯蓄が付きかけて慌てて再就職活動開始

  • 無職期間中、驚くほどの速さで時間が過ぎでいった。自分でもなぜここまでダラダラしたのか理解できない。5年以上の月日が経っている自覚がない。食っちゃ寝生活。

  • 自身の惨状(無職期間)は親族友人一同、誰にも伝えていない。伝えられるわけがない。親兄弟は私が真面目に働いていると思っている。救いようがないゴミ。

  • 就職活動開始1ヵ月でなんとか内定ゲット(←今ここ)

就職活動について

6月中旬から就職活動を始め約1ヵ月、なんとか2社から内定を頂きました。
条件(勤務地、年収、休日、業務内容)を比べて、より良い方で内定を受けることができました。比較検討できる状態まで持って行けたのは幸運です。
転職エージェントの担当者の方には大変お世話になりました。感謝です。

再就職活動を振り返ると、やはりブランク期間の長さがネックになり、応募した企業の2/3は書類選考の段階で落とされる状態でした。それでも10社ほどは面接まで進みました。
やはり過去に正社員経験が5年以上あると対応も変わってくるのかもしれません。特に営業職は需要があるのか、思ったよりも営業職で志望した企業の面接ではスムーズに話が進みました(ただし、異業種異職種で応募した企業は軒並み書類選考で落とされるか、面接で冷ややかか…といった感じでした…)。
5年強に及ぶブランク期間の面接時の説明ですが、かなり心苦しくはありましたが、私的領域における掘り下げにくい内容の部分を強調しつつ、概ね正直に話せば、白い目で見られることはほぼなく、意外と社会は優しいと感じました。
しかし親をダシにして空白期間を取り繕わなければならない自分の情けなさに、住居に帰って本当に泣いてしまいました。なんで私はこんなになるまで自堕落な生活を続けてしまったのか…。
→追記①に続く

職歴ボロボロの場合の再就職の難易度

専業主婦の場合は別として、バイトも資格取得もしていない5年ほどのブランクは滅茶苦茶厳しい。そうでなくとも年単位(1~3年)のブランクはかなり厳しい。
実感として、長期のブランクがあっても同職種なら比較的引っ掛かりやすいです(当然、前職と同等以上の仕事は見つかりません)。
半年以内のブランクなら「リフレッシュ」程度の説明でも問題ないのだと察せられる場面もありました。また20代(27~28歳まで)なら1年程度のブランクでも深刻な問題にならないと感じました。

年齢の壁とブランク壁、二枚の壁は無駄に時間を浪費するほど厚くなる。どデカい傷を作ってしまったのだと、今更ながら実感します。

話が進んだ会社、内定を受けた会社について

半ば余談ですが、私の経歴(5年強無職)で書類選考を通過する企業の殆どは、

  • 給与面に瑕疵がありむしろ企業側が少し申し訳なさそうにしている

  • 勤務地条件がかなり悪い(中距離以上の引っ越しが必要になる僻地)

  • 就労条件が非常に悪く口コミも悪い所謂「ブラック」系の会社

  • 表面上の条件は悪くないが、ノルマがキツそうな営業職

といったものばかりでした。これは私にとっても当然と思える話なので現実として受け止めていますが、正直に申し上げると、自身の価値を突き付けられるようでやはりガクッと来るものがありました。

今回、内定を受けたのは「労働条件・業務内容・社風は悪くないが、勤務地が駅から少し遠く、給与面に瑕疵がある」という好条件とは少し言いにくい企業です。
まだ話が進んでいる企業もいくつかありましたが、どれを選ぶにせよ給与と働き方を天秤にかける選択となるだけで、また、ここで欲張って「内定が確定している企業を蹴ってまで吟味したらそちらは落ちる」という可能性も非常に高いわけで。元の木阿弥となり延々と就職活動が伸びては何の意味もないため早急に話を進め内定を受けることにしました。とにかく1日でも早く職歴を埋めなければならない!

私のようになりたくなければ安易な離職は絶対に避けて下さい、と申し上げます。私のような阿呆はそういないとは思いますが…。

面接の失敗談

最も力を入れて就職活動を行った第一志望企業からは「長期就労懸念」という理由で面接で落とされてしまいました。面接は和やかに進んだのですが、振り返ると最後に余計な一言を言ってしまったのが最大の敗因だと思います。
その不用意な発言とは「前の会社を辞めた理由の一つに、上の役職が詰まっておりこのままではマネジメント経験を積めないと考え危機感を持ったというものがある」という発言です。完全に自分本位の発言で、このようなことを言われると採用担当者が「ならウチでも役職が付かないようなら辞めてしまうのでは?」と考えるのは当然でしょう。しかも5年以上のブランクがある無職が偉そうに。実際にこの発言をしてしまった瞬間に面接担当者の顔色が少し変わったのがわかりました。気の緩みからの不用意な自分本位の発言。絶対によくありません。
内定に繋がりはしましたが、今回入社することとなった企業も、内定確約の段階で気が緩み余計なことを言ってしまったのが悔やまれます。余計な一言…治らない悪癖です。なんでこんな人格なんだ…。

無職5年目にして「マズい!」と気付いた時に取った奇行について

なんとも愚かな話ですが、焦ると(生来の気質も相まり)つまらない行動を取ってしまうものです。
人生のヤバさに気付いた時点で即座に思考を切り替えて転職エージェント2社に申し込みを行い、すぐさま行動に移したまではよかったと思います。完全な破綻まで身を流さなくてよかった。
しかしながら、ゆるゆるホワイト企業で働き自慢できる経歴もスキルもなく、強力な資格もなく、長いブランクを作ってしまった自分はすっかり自信を失っており、なにか「芯」となるものを欲して慌ててネットで情報を集めるという遅すぎる悪あがきと、いろいろと調べて現実を知りその都度の諦める、というつまらないループを繰り返してしまいました。

  • 【社労士】は下積みがしんどいらしいけど独立したら年収1000万円は行けるらしい。士業資格の中でもワンチャンいけるかもしれない難易度?→無関係の業界で働きながら高難易度の国家資格取得に向けた勉強は無理じゃない?そもそもそんなコツコツ勉強できる性格じゃないから絶対に途中で投げ出すでしょ…。あとそんな夢のある成功は難しいと言わざるを得ないっぽいよ…。

  • 【農業】は憧れるな。そんなに稼げなくてもいいから自給自足を軸に暮らしたい。独立すればワンチャン年収1000万もあるらしい。→調べたら全然牧歌的じゃないし、まったく甘い世界じゃない。法人農家の働き方はあまりにハードすぎる。独立一人農家にしても参入ハードルが高すぎる。金がない自分にはあまりに壁が高い。失敗した時の取り返しがつかない。跡継ぎ募集を探す?無職独身金なしを受け入れるところなんてあるわけない(自分が譲る立場なら、20代前半の若者か、既婚子ありしか選ばない)。それに持病があるのでハードな肉体労働は無理でしょう。

  • 【造園業】いいな。緑は好きだし…。職人は「手に職」という芯があって羨ましい。→そもそも求人があまりない。あと給料が低い。当然ながら甘い世界じゃない。そもそも持病があるので職人の世界は難しい。根性なしの自分には下積みすら無理だと思う。

  • 【電気工事士】は人材不足で食うに困らないらしい。エアコン設置で独立したら夏場はガッツリ稼げるらしい。→当たり前だけど甘い世界じゃない。エアコン業者も様々な面でなかなかに厳しいところがある。それに持病があるのにハードな肉体労働は無理じゃない?そもそも一度、職人と係わる世界から逃げてるじゃないか。

  • 【クロス工】は特別な資格が必要ない割に需要は高く、体への負担も他の職人仕事と比べて軽いらしい。→この年齢、このブランク、そして未経験で雇ってくれるところなんてない。というか甘い考えで入って成功できるわけないだろう。職人は職人で「いつまでこのマラソンを続けられるか…」という悩みがあるだろう。そんな根性と体力があるのか?

要は、士業や職人の「手に職」感に憧れて、下積み期間の辛さや、大成するまでに掛かる時間とコストと勉強量を無視して、「成果物」だけを見て羨望し、よくよく調べて自分の甘さを自覚してしょんぼりと撤退する、という愚行です。
あるいは年齢やブランクを言い訳にせず、本気でその方向を目指して突き進む本当に覚悟のある人もいるでしょう。しかし、切羽詰まった金のない無職が甘い考えで参入して大成する世界などあるわけない、と鬱屈して尻尾を蒔いて逃げたのが私です。つまりは「根性なしが甘い考えで現状打破の方法を探るも、当然ながら甘い世界などないことに気付いて絶望した」という話です。本当に救いようがない根性なしの無能だ。
なんにせよ、全てにおいて、根性がない、金がない、もう年齢が厳しい、経験もスキルもない、5年強のブランクの傷が深すぎる、という足枷を感じて自業自得の苦しみに悶えた1ヵ月でした。
また【IPOセカンダリー投資】だの【ボロ戸建て投資】だの【webライター】だの【セドリ】だの、切羽詰まった人間が一発逆転を夢見て手を出そうとする典型的な「美味しい話」は一通り調べてしまいました。(ほとんどが「ひよこ食い」の様相を呈していることに気付きしょんぼりと撤退です)

社会人復帰が確定した、今の気持ち

正直に申し上げると、今は猛烈に、働きたくない
「やりなおす」と決めた以上、再出発は確定事項なので、ここから逃げるという選択肢はないのですが、どうしても「嫌だ。働きたくない…。逃げたい…。誰か助けてくれ…」と思ってしまう自分がいます。そして憂鬱な気分になってしまう。

なぜこうも憂鬱な気分になるのか、冷静に自分を俯瞰してみると、そこまでややこしい話ではなく、

  • 根本的に労働が嫌い

  • 知らない人と会うのが怖い

  • ちゃんと成果が出せる自信がない

  • 無職期間の衰えが怖い

  • 前職がユルユルだったので普通の会社でやっていけるか不安

  • 勤務地条件により朝7時起きが確定して憂鬱

  • 雇用条件により前職から収入100万円近くダウンになり暗愁

まあ、甘えているわけですね。
好きな時間に起きて寝てのぐーたら無職生活に慣れ切った体。
自分から飛び出したくせに前職に未練たらたら。
5年以上も無職を楽しんだんだから現状は全く正当なものでしかないわけですが、それでも甘えが顔を出してしまいます。

月並みではありますが、十代、二十代の頃は、自分には無限の可能性があると感じていました。
そして今に至るこの現状。
理想と現実とのギャップが私を苦しめているわけです。
その理想のための努力など、何もしていなかったくせに。
理想というよりは妄想、ギャップですらなく根拠のない夢から覚めただけ。
自分の人生のスケール感がわかってしまった今、20代までのあの無敵感が消え去り、目に入る風景から輝きが消えてしまったように感じます。
そして、私以外の皆、人生を上手くやっているように思えて、取り返しのつかない現状を招いた自分に失望しているわけです。
情けない話です。

あるいは、私の中にある本音を短く言語化すると、以下のようになるでしょうか。
「嫌だ。働きたくない。社会が怖い」
「生きていくためにはそうも言ってられないのはわかる。しかし自分に自信がない。誰かレールを敷いてくれ」

なんとかなら・・・ないんだからボチボチやっていくしかないわけです。
自分に自信がないのは、真面目に何かに取り組んでこなかったから。
立て直していきます。
このしょぼくれた人生を。

やれるのか?やれないのか?

「やれる」「やれない」じゃない、「やる」んだよ。
父に詫びるんだよ。母に恩を返すんだよ。兄弟を不安にさせないために自活するんだよ。もう老後を見据えなきゃならないんだよ。
逃げません。
やります。


追記①

これは余談ですが、ブランク期間の説明が「親の介護」というのはテンプレだと思われます。実際にそのような苦労をされている方も相当数おられるかとは思いますが、これが完全に嘘だと、バレる可能性があります。
面接官に実体験がありその方面に多少詳しい方だった場合、「地域包括支援センターに行かれましたか?」と聞かれて嘘が露呈するかもしれません。
付きっ切りで介護しなければならないほどの状況なら(親が65歳以下でも)要介護認定を受けられる可能性があり、そうなると公的支援サービスを受けられる。その状態でもなお「なにもしていない」となると・・・という具合です。30代程度の若さで正社員就職を目指すのであれば「親の介護」を理由に埋められる期間は2年程度が限界だと思っていただきたい。

私自身、ブランクありの再就職で苦労したので、「絶対に嘘を吐くな」とはなかなか言いにくい側面があります。期間の長さによっては、なんらかの「取り繕い」が必要になってくる場面もあるでしょう。
しかし。
何もしていないのに「フリーターをしていた」という嘘は、経験の有無が後々露呈したり、源泉徴収票の提出、給与計算の段階でバレる可能性があります。
何もしていないのに「資格取得のために勉強していた」という嘘は、結局資格を取得できていないのだから「なんだこいつ?」となりかねません。半年程度なら「諦めた」でもいけますが、数年スパンだと「頭が悪いのか?」や「嘘くさいな」となるのは間違いないでしょう。
全く完全に嘘を吐くくらいなら、「リフレッシュのつもりで日本中を旅行していたらブランクが長くなってしまった。しかし働かない状況の違和感がぬぐえない自分に気付いた。今後は地に足を付けて定年まで働きたい」と答えた方がまだよいと言えるかもしれません(この場合で実際にはどこにも行っていない場合、旅行先は今までの人生で訪れた場所を全てこの期間に詰め込むという取り繕いをする、といったことが考えられます)。

なお、私は完全な嘘を吐かず、複数の理由を組み合わせてなんとか取り繕いました。

今、無職期間を過ごされているのであれば、「やりたいこと探し」という取り繕いができるよう、何かしらある程度の量のアルバイトをして下さい。
引きこもり生活ではなくアクティブに遊んでいる方なら、そのアクティブな趣味と社会との接点を説明できるような活動を意識して下さい(インストラクターとしてやっていくことを夢見たが・・・、など)。
なにかやりたいことがあって無職になっている方は、今すぐにそれにとりかかかって、実現可能かどうかしっかりと認識して下さい。無職生活は時間が過ぎるのが早い。「後でやるか」と考えてしまうと猛烈な速度で時間を浪費します。「出来る/出来ない」を可及的速やかに確定させてください。出来ないならすぐに切り替えてください。
「何もしたくない」という気持ちはよくわかりますが、とにかく将来的になんらかの取り繕いができるだけの仕込みはしておいた方がよいです。

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