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アウトプットとクリエイトの違い/忘れる読書

「忘れる読書」を読んで、アウトプットとクリエイトの違いを考えた。

Dream like oil drawing by Stable Diffusion

アウトプットとクリエイトの違い

クリエイトもアウトプットの一種ではあるとは言える。

では、アウトプットとクリエイトの境目はなんなのか。

まず、アウトプットはインプットを前提とする。そのため先にインプットがあり、アウトプットにつながる。お金を出して、商品と交換するというような、インプットからアウトプットが予測され、計算され、期待される一種の交換と言える

一方で、クリエイトは、何をインプットとして、アウトプットされたのかは判然としない。先にアウトプットがあり、アウトプットされたものに対して作者自身が後付けで、この作品はこの影響ですよ、このインプットですよと語り、意味づけることはもちろんできるが、それが正しいとは限らない。作者にとっても解釈の余地があるとも言える。インプットが不明であり、アウトプットが予測、計算、期待できないため、これは交換ではない。

アウトプットは交換で、クリエイトは贈与

世界は贈与でできている が思い出された。贈与とは即時の返礼を期待せず、贈与した人から自分へというよりは、贈与した人から自分以外の人へ返礼され、ネットワークを伝っていく、交換のこと。人の育成なども、即時の返礼は期待しないので、贈与であるし、もちろん募金や人助けなども返礼を期待しないので贈与である。

アウトブットとクリエイトの話に戻ると、インプットを追跡できないという条件がクリエイトに付帯しているのではないだろうか。その点で、クリエイトは贈与であり、金を出したり本を買ったり、アウトプットを期待する交換では生み出されない。クリエイトで生み出されたものは給与や報酬を対価として交換できるものではない。

仕事でクリエイトする人すごい

ということで、クリエイトすることを仕事としてる人って、クリエイトすることをある程度仕組み化してコントロールすることで、本来贈与であるクリエイトを交換レベルとして扱えるということなので、クリエイターってすごいですね。

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