【社会科】大陸と海洋から地球上の位置を捉える”名前のない地球”
どうも。いかたこです。
中学校で社会科の教員をしています。
noteでは、授業がより楽しくなるアイデア(授業のタネ)を発信しています。
今回は、大陸・海洋についての授業のタネを紹介します。
その名も、”名前のない地球”です!
大陸・海洋では、6つの大陸と3つの海洋の名称と位置を覚えなければならず、なかなか大変な思いをする生徒も少なくないです・・・(^0^;)
ですが、大陸・海洋は、中学校社会科の序盤で学習する内容であり、社会科を学習する上で基本となる知識でもあります。
大陸・海洋の名称や位置を把握することによって、地球上の位置関係を大まかに捉えることができます。
”名前のない地球”は、そのことを経験するための活動です。
以下では、詳しい内容について紹介しています。
よろしければ、最後までご覧ください。
最後にコラムを付けています。
大陸・海洋の意味
では改めて、なぜ大陸・海洋の名称や位置を学ぶ必要があるのでしょうか?
学習指導要領の解説にはこのように書かれていました。
大陸・海洋を覚えることで、地球規模の位置関係を捉える手掛かりとなるようです。
実際、その後の社会科の学習も、大陸・海洋の名称と位置は分かっているという前提で進んで行きます。
「コロンビアってどこにあるの?」と聞かれたら、「南アメリカ大陸の赤道近くにあるよ」というように、大陸・海洋はその場所を簡単に説明する際にも使用します。
名前のない地球
目標
大陸・海洋の名称や位置を把握することで、地球規模の位置関係を大まかに捉えられることを理解する。
ルール
グループでの活動です。 *ペアでも可
説明者と回答者に分けます。
説明者 : 1人
回答者 : 残りの生徒
説明者には赤い印が書かれた地図を、回答者には何も書かれていない地図を配布します。(画像1)
*説明者:黄色 回答者:緑色
説明者は、赤い印が書かれている位置を大陸・海洋の名称を使わずに説明します。
回答者は、説明を聞いて自分の持っている地図に赤い印を付けます。
説明者と回答者の赤い印の位置が同じであれば成功です。
活動の流れ
①グループに分かれる
②グループ内で説明者と回答者に分かれる
③回答者に地図を配布する
④説明者に赤い印が書かれた地図を配布する
⑤説明者が赤い印の位置を説明する
⑥説明者と回答者全員で答え合わせをする
*タブレットを使って、地図をデータで送ることで、手間を省くことができます。
追加の内容
例えば、このような位置に赤い印があれば、簡単に説明することが可能だと思います。(画像2)
「いちばん大きな大陸のいちばん右!」みたいな感じです。
一方でこのような位置に赤い印があれば、回答者が赤い印を全く同じ位置に付けることは困難だと思います。(画像3)
「右下の大陸の真ん中の方?」みたいな感じです。
このことから、全く同じ位置に赤い印を付けるには、より正確に位置が分かる情報が必要であることに気づくことができます。
正確に地球上の位置を示すことができる緯度・経度の内容につなげていくのもおもしろいかなと思います。
まとめ
以上が、”名前のない地球”の内容です。
この形式の活動は、以前投稿した”FAKE GOALS”でも使用しています。
説明者と回答者が持つ情報に差を付けるだけのシンプルな形式ですが、説明をするという行動を通して、理解できるものがあると思います。
大陸・海洋や緯度・経度を学習する活動としては、地球儀にテープを巻いて日本と他国の位置関係を理解するものなど有名なものがいくつかあります。
”名前のない地球”もそのような活動の1つとして取り入れていただければ幸いです。
今後も授業のタネを発信していきます。
お楽しみに。
コラム
以前、「コロンビアってどこにあるの?」と生徒に聞かれました。
おそらく、問題集を解いていて出てきたのでしょう。
私は、「南アメリカ大陸の赤道近くにあるよ」と答えました。
生徒は困った顔で、「解説にもそう書いてあったけど、見当たらなくて・・・」と持ってきた地図帳を見せてくれました。
開いていたのは、アフリカ大陸のページでした。
「アフリカ大陸のページだね。南アメリカ大陸のページはこっちかな。確かに、ややこしいよね。」と言って、地図帳を返しました。
その後は、すぐにコロンビアを見つけることができていました。
その生徒にとって、解説の通りに探したのにすぐに見つからなかったことは、とてもストレスだったかもしれません。
問題を解いていて、軽い気持ちで探してみたら、見つからなかった。
そういう時って、焦ってしまったり、ムキになってしまったり・・・
私自身も何度かそんな経験をしたことがあります。
受験勉強などをしていると、そういうのってなかなかつらいですよね。
基礎的なことは、詳しい解説が載っていなかったりします。
だからこそ、日々の授業の中でしっかりと基礎を身につけられるようにしたいなと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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