説明者ではなく、ともに考える教員に。
どうも。いかたこです。
中学校で社会科の教員をしています。
「社会科は覚えたら勝ち」という言葉をよく耳にします。
やっぱり、社会科と言えば、暗記教科というイメージがありますよね・・・
「覚えるためには、わかりやすい説明が必要!」ということで、私も以前までは、「難しい内容をわかりやすく伝えてこそ社会科の授業だ!」と思っていました。
しかし、VR(仮想現実)を活用した授業実践を見ていると、わかりやすく伝えることにおいて、VR教材には敵わないなと感じます。
もちろん、教員としてわかりやすく伝えるスキルは必要です。
ですが、VR教材を使えば、生徒は体験を通して、学習することができます。
教員の説明を耳で聞くだけよりも、内容を理解しやすく、記憶にも残りやすいでしょう。
今でも、動画教材など視覚的にもわかりやすくまとめられている教材が多くあり、教員が一方的に説明する意味が薄れてきているように思います。
今後、VR教材が教育現場で積極的に使われるようになれば、今以上に教員は説明者ではいられなくなります。
「百聞は一見に如かず」
見るだけでなく、体験までできるVR教材には、説明者として敵いようがありません。
というわけで、私は説明者としての教員にはなれそうにありません。
それなら、生徒の思考を重視する授業、「考えさせる」授業をつくることが、今の私にできることかなと思います。
でも、生徒に「考えさせる」授業って、まだ一方的な感じがします。
大学では、学生と学生だけでなく、学生と教授が意見を交わしながら研究を進めていきます。
生徒と生徒だけでなく、生徒と教員が意見を交わしながら授業を進められたら、とてもおもしろい授業になると思います。
教員としてとてもわがままですが、「考えさせる」だけでなく、「ともに考える」授業をつくっていきたいです。
今後、VR教材などの普及により、生徒は遠い世界の出来事も身近なものとして体験できるようになるでしょう。
そうなれば、きっと多様な視点から社会を考えてくれると思います。
生徒と一緒に社会のしくみについて、考えていけたら、解き明かしていけたらと思います。
生徒が考えるだけでなく、教員も考える授業に。
技術の進歩によって、説明者としての役割は、教員が担うものではなくなってしまうかもしれません。
ですが、その先にあるのは、生徒と教員がともに考え、ともに学ぶことができる素敵な未来であると思います。