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ICTのねこ
2024年6月27日 04:29
第三話 「シルバーマジック」「ドサッ・・・ドサッ・・・」この仕事を始めて、この瞬間が1番嫌いだ。湿り気のある空気と共に、食材の匂いが鼻をつく。「残さないで。と、いつも言っているのに……」ゴミ箱の中には、ほうれん草のソテー、白身魚のフライ、白米、といった給食の残飯がそれぞれの色彩を放ち、主張し合う。つい45分前まで生徒の食事として、最新の注意を払って提供されていた調理済みの食材たち。
2024年6月21日 07:03
第二話 ブラウンベージュ「だから、しないってば!」駅前のスクランブル交差点の真ん中近く、私はスマホ越しに大きな声をあげた。反応して、行き交う人たちの視線が私に集まるのを感じる。思わず点滅している信号の横を足早に通り抜けた。……はずかしい。手元のスマホが気に掛かる。いつの間にか、耳から通話中のスマホを遠ざけてしまっていた。母親が言いたいことは、聞かなくてもわかっている。でもこ
2024年6月15日 12:03
【あらすじ】学校現場は教師と児童、生徒だけで構成されているわけではない。現場を支える多くの大人があってこそ、成り立っている。学校を舞台とした話は数多くあるが、スポットがなかなか当たらない大人たちがいる。彼らにスポットライトをあてることで、違う角度から、「学校という日常」を感じられる短編4部作第一話 「マーブルオレンジ」16時半になると、はじめる仕事がある。校舎の見回りと、カギ閉め
2024年5月5日 09:40
あらためて、もうすぐ一年。昨年の5月末、初めてのKindle書籍を出版しました。パズルの鍵となるピースをはめたみたいに、パズルがどんどんはまり、人生が進み始めた。お伝えできる範囲で振り返ろうと思う。◾️一年で5冊の本を出版◾️内一冊はコミュニティでの合作◾️教員×Kindleのコミュニティを2つ運営『教員まなびの本屋』『教員Kindleラボ KindEd(カインデッド)』