ブランドは一日にして成らず Part.3 ~具体化と創造性のバランスの妙~
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このnoteでは、アイコミのコンサルタントが日々のお客様との関係性の中で気づいたこと・学んだことを通して組織が変わるヒントを発信していきます。
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リピートとブランド
「街を歩けばスタバにあたる」。というように都内ではコンビニやドラッグストアのように遭遇し、ここ数年のスターバックスの店舗拡大は目覚ましいものがあります。1996年の銀座松屋1号店から現在は全国1,685店舗に拡大、2024年までに2000店舗を目指しているそうです(2021年9月現在)。
かつてコーヒーショップといえば男性のための喫煙場所。その概念を大きく変え、家庭とも職場とも異なる人々が気軽に集う心地のよい「第三の場所」。そんな空間のあり方も価値として提供し、日本での支持を得て、日本の文化にすっかり溶け込んでいきました。
けれどこのように店舗を拡大し、充分なスペースのない店舗もある中で、果たして本来のブランドを提供し続けられるのでしょうか?パートナー(店員)が増えても彼らはそのブランドをちゃんと体現できるのでしょうか?
JCSI(日本版顧客満足度指数)カフェ部門では昨年は1位、今年はコメダ珈琲が躍進し2位でした。私も時々あちこちのスターバックスを利用しますが、入口の混雑には圧倒されるものの、一歩入れば、そこにはいつも親しみやすいパートナーの接客や居心地の良い空間、そして美味しいコーヒーがやはりあり、思わずリピートしてしまいます。
ブランドを体現するとは?
さて前回は、自社の顧客から見られたい姿をブランド・アイデンティティ=「旗印」として明らかにすることがブランディング活動の第一歩とお伝えしました。それを様々な機会を通じて継続的に展開していくには、やはりその提供者である社員やスタッフ、パートナーたちの体現や活動があってこそ成しえるものです。
議論の末に納得感あるブランド・アイデンティティを見出し、顧客(ペルソナ)と出会いファンになってもらうブランド体験シナリオに具体化した前回のお客さま。その顧客との出会いの場の一つとして、展示会出展を足掛かりに準備を進めています。
多くのプロモーションやクリエイティブパートナーとの打合せがありますが、そこには去年の展示会準備とはまるで異なるプロセスが生まれていました。
ごく自然に、自分たちのブランド像や展開イメージから常にブレることなく一貫性をもちながら自由な対話がされ、推進メンバー全員の主体性の高さや協働の質の高さに去年との違いをハッキリとみることができました。
マニュアルではなく想像性・創造性への共感
冒頭のスターバックスですが、細かく行動を規定するような接客マニュアルは無いそうです。行動指針「Our Mission and Values」のもと「サービスコミットメント~察する・つながる・応える~」の3つの原則はあるものの、その体現はパートナーの自主性を尊重し、それぞれの想像力に委ねられているといいます。
どれだけ、行動の軸となる共通の価値観やビジョン、ブランドイメージを鮮明に具体化し、それに共感・共鳴を生むことができるか?その上で、どれだけメンバーの主体性を育み、想像性や創造性をかきたてられる環境を築くことができるか?ここが成功の鍵であることがそれぞれの実例からも見てとれます。
ブランドは一日にして成らず。なぜなら、そこに関わる人たちによってブランド自体が永遠に進化するもの、成長し続けるもの。そう、終わりのないものなのですから…
このnoteの投稿者:チーフコンサルタント/藤掛 里花
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