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まいにち無職#19「無職、考える」

無職19日目。
空はすっきりとした晴れ模様で、気持ちがいい。
昨日は食べ過ぎてしまったので、今日の朝は食べないことにした。
昼も夜も軽めにして、身体をリセットしよう。
仙台旅行を終えて、いつもの日常に戻ってきた。
やることといえば少しの家事と、庭の草むしり。
ご飯を作り、その後は絵を描いたり、文章を書いたり、本を読んだり…。
無職の日常は、とても平凡である。
だがしかし、この平凡な日常こそが当たり前ではなく、愛おしいものだと思う。

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草むしりをしながら、将来のことを考えた。
私は何がしたいのだろうか。
仕事を辞めて、ご縁があって北海道の離島へ行くことになった私。
宮城で学生時代を過ごし、岩手で就職し、青森に帰ってきた。
そしてまた更に北上し、北海道で短期間ではあるが働こうとしている私。
この先、どうなるのだろう。
結婚だってしたいし、起業にも興味があるし、でもやっぱり安定した仕事に就くことも、捨てきれない。
旅行もたくさんしたいし、親孝行だってしたい。
友人とももっと話して、いっぱい思い出を作りたい。
猫を飼いたい、絵も描きたい、文章も書きたい。
もっと料理をしたい。運動だって習慣にしたい。
あれもこれも。気づけば頭の中がとっ散らかっていて、収拾がつかない。
ふと雑草を引っこ抜いたら、根っこが1.5メートルくらいあった。
地面から生えている部分は10センチくらいなのに、こんなにも根を張っていたなんて。
雑草、カッコいい。
私も平気な顔して、誰にも褒められなくても、しっかりと根を張って、やるべきことに向かって進んで行けたらいいのに。

唐突なキスシーンである。
もし、寒い寒い青森の冬が訪れるまでうちに遊びに来てくれたら、腹を括って飼おうか。
そんな考えが浮かぶほどに、こいつに愛着が湧いてしまっている自分がいる。
噛まないし、鳴かないし、ウンコだってある程度決まったところでしてくれる。
賢くて可愛いこいつが、幸せになるためには、どうすればいいのだろう。
考えなければならない。
保健所に動物に関する相談窓口があるようなので、まずはそこに相談してみるのも手かもしれない。

なんかおかしな格好ですな

軽めに昼食を終え、少しばかり友人と電話をした。
どうでもいいような話をして、笑う。
それだけで身体から毒素が抜けるような感覚がある。
すっきりとした気持ちで、そのままトレーニング施設へ向かうことにした。
エアロバイクとジョギングをそれぞれ30分。
運動しながらも、私は考えた。
何かを成し遂げたくて、「やりたいこと」がやりたくて、仕事を辞めた。
けれど実際、何をやりたいのか。
何をして、生きて行きたいのか。
これはもしかして、生きている間中続く、永遠のテーマのような気がするぞ…と、無限の宇宙が広がる扉を開けかけた私は、怖くなって一旦それをそっと閉じた。
今日の私の結論は、「今、興味のあることをとりあえずやってみる。」となった。
まずはリゾートバイトを通して、私の生きる力がどれくらいのものなのか、試してみようではないか。
そんなこんなで気持ちのいい汗をかいて、帰宅。
猫と戯れ、母と友人とおしゃべりをし、スポーツで身体を動かすという、なんとも健康的な1日であった。

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今日は、昨日ライブに行った女性2人組ロックバンド「なきごと」の、おすすめの曲をひとつ紹介して終わりたいと思う。

なきごと/またたび

どれだけ想っていても、言葉にしないと伝わらない。
恥ずかしくても、君に好きと伝えたい。
そんな真っ直ぐな想いが詰まった1曲である。
生きていれば日々色々な出来事が起きるし、悩むし、笑顔もあれば涙もある。
けれど、大切な人と手を取り合って、ゆっくりでも歩いて行けたらいい。
悩める無職は空を見上げながら、そんなふうに思うのだった。

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