退屈日和
職場と家の往復だけじゃ、つまらない。
仕事が全く楽しくないわけじゃないけれど、なんだかそれだけだと味気ない。彩りがない。
まるで、肉無しのカレーみたいな日々だ。
だから私は、仕事がある日にも楽しい予定を入れる。
あくまで翌日に影響が出ないくらいの、プチ贅沢みたいな、小さな幸せ。
それでも1日を乗り切るための充分なエネルギーとなってくれるので、馬鹿にはできない。
例えば、行ったことのないご飯屋さんに行く。
例えば、お気に入りのケーキ屋さんに寄って、何でもない日にケーキを食べる。
例えば、ずっと作りたかった料理を作る。
次の日が休みなら、遅くまで飲み歩くのも良い。
他にも読みたい小説を読むとか、話していて楽しい人と電話するとか、花屋で自分の為に花を買うとか、心がわくわくする予定を仕事終わりに入れる。
そんなふうに、単調な日々にちょっとだけ、スパイスを入れるのだ。
おわかりいただけだだろうか。酒である。
私は基本的に、翌日が仕事の日は飲まないと決めている。
しかし、この日はどうしても我慢ならなかった。
飲まなきゃやってられん!というマインドだった。
ドラッグストアで酒を買って帰宅して、酒に合うおかずをちゃちゃっと用意し、自室に篭る。
ロング缶を選ばなかったことは褒めてほしい。
なんだかんだビールは350mlで丁度いいのに、ついついロング缶を手に取りそうになる。
空腹で挑むバイキングみたいに、飲めるだろう、食べられるだろうという謎の見積もりが発動するのである。
しかしちゃんと、おかずと酒の減り具合は比例して、心地いい腹具合と気持ちよさで食事は終わった。
ちなみにおかずに用意したのは、豚肉、キャベツ、豆腐、大葉を酒、醤油、ラカント、生姜で煮た(蒸した?)もの。
簡単なのに美味しく、ビールに合うおかずだ。
私はビールが苦手だったのに、20歳を過ぎて、いつからかとても美味しいと思うようになった。
今ではビールも、ハイボールも、ワインも飲む。
日本酒はまだ勉強中(美味しさがわからない)なので、美味しい日本酒に是非出会いたいものだ。
日々を元気に過ごすために、規則正しい生活や、自分に合った食生活、運動習慣を見つけて継続することは大切だ。
早寝早起きと、ウォーキングやストレッチ、丁寧な自炊と湯船に浸かる習慣…私の健康を支えるものはたくさんある。
それに加えて、退屈を感じたら何か楽しいことを予定に入れる、これも精神衛生上とても重要だと考える。
暗くて寒い朝を乗り越えるために、今日起きうるだろうワクワクを思い浮かべて、ベッドから這い出るのだ。
さて、明日頑張れば2連休。
明日のお弁当のおかずも用意したし、こうして書くことで心の中身も解放できた。
明日も明後日も明明後日も、楽しい予定が待っている。
上手くいかないこともたくさんあるけれど、今日を乗り越えられたことに意味がある。
なんだか偉そうなことを言ったけれど、私は何者でもなく、ただの酒飲みなのである。