途上国で働くのに適した人材ってどんな人? IC Netの人事に聞いてみた
社会課題解決について関心のある人はたくさんいるけれど、仕事にするには少しハードルが高いと考えている人も多いのではないでしょうか。でも実際にはそこまで別世界の話ではありません。今回は、アイ・シー・ネットで人事を担当している武藤さんに、途上国で働く際に求められるものや、どんな人が働いているのかについて答えていただきました。
Q1:途上国の仕事にはどんなマインドの人が向いていると思いますか?
途上国の課題を自分ごととしてとらえている人だと思います。当社には、途上国の課題を遠い国の話とせず、当事者意識を持って働いている人が多くいます。熱意があるので、様々なリソースやネットワークを使って、なんとか課題を解決しようという行動につながり、結果的に最善のソリューション提供につなげることができます。また、当社で働くどの職種にも共通することですが、組織やプロジェクトが目指しているものに対しても当事者意識がある人材が向いています。言われたことを単に実行する、いわば「作業」をするのではなく、会社の方向性を理解したうえで、仕事の意義や、やりたいことやるべきことを自分なりに腹おちさせて、行動する人が向いていると思います。
Q2:途上国の仕事に向いている人にはどんなスキルが求められますか?
まず挙げられるのが、論理的思考力と、相手と密な会話ができるコミュニケーション力ですね。日本にいるときには遠隔で現地とコミュニケーションをとる必要があるので、SNSやメールなどを活用したコミュニケーション力も求められます。また、周囲を巻き込んでプロジェクトを推進していく力も必要です。他には省庁などの案件に応札する仕事も多いので、企画書作りやプレゼン資料を作る力なども挙げられます。色々とお話ししましたが、特殊なスキルというよりかは、一般的なビジネススキルが大切だと思います。
Q3:途上国で働く上で持っておいた方がいい実績や経験はどんなものがありますか?
国際協力業界の経験はなく、民間企業での経験しかないのですが大丈夫でしょうか…とおっしゃる方がよくいらっしゃるので、あえてお伝えすると営業や顧客対応など民間企業で働いた経験は一つの武器になると思います。途上国で働くと政府や企業、NPOなど様々なアクターと関わりますが、相手の考えや思いをしっかり聞き取り、そのニーズを踏まえながら解決策を提案するという仕事の基本はどこでも同じです。また、途上国では社会課題解決とビジネスのバランスをとらないといけない場面もありますが、その時に利益を確保するための民間企業の思考方法やビジネスの基本的な考え方が身についていると役に立つと思います。
Q4:アイ・シー・ネットにはどんな経歴の人が働いていますか。
JICA海外協力隊のOB・OGもいますが、メーカー、IT系、商社、コンサル、NGO、航空会社、病院、省庁、旅行会社、語学学校、水族館、漁協、農家、金融機関(銀行、証券会社)、公務員(学校、市役所)など、多岐に渡る業種からのキャリア採用も多いです。近年ますます多様になってきていますが、皆さんに共通しているのは、何かを成し遂げようとしていることだと思います。
Q5:Q1~Q3のような素養を持った人はアイ・シー・ネットではどのような事業に取り組んでいますか?
途上国への関わり方は多様で、ODA事業に関わったり、学研グループの海外展開をしたり、海外進出コンサルティングをしたりしています。 ODAではJICAなどから委託を受け、途上国の社会課題を解決するプロジェクトを現地で実施しています。
学研グループの海外展開については、学研がもつ学習塾や教育コンテンツなどを活用し、ベトナムやトルコ、イラクなどで事業展開しています。
海外進出コンサルティングについては、JICAや経産省の補助金を使った進出支援や、補助金を使わない直接契約の海外進出支援をしています。
どの事業にも共通するのが、社会課題解決を目指しているということです。当社の原点であるODA事業の経験を活かして、様々なアプローチで複雑化した世界の社会課題を解決しようとしています。
最後に一言
この業界に入るかどうしようか迷っている方がいらっしゃいましたら、思い切って一歩踏み込んでみてください。途上国ビジネスや社会課題解決に関心をお持ちの方、もっと詳しく話を聞いてみたい方は、定期的にセミナーを開催していますし、カジュアル面談も随時受け付けています。最初の一歩として、ぜひご参加ください。
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2024年5月15日(水)19:00-20:00 オンライン開催[終了しました]
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