~第168回~「明治元年から今日まで」
8月1日は武蔵一宮氷川神社の例祭です。
例祭とは1年に1度、御祭神や神社に由緒ある日に行われる大祭のこと。
年中行事の中で最も重要な祭のため、例祭の前日にあたる7月31日に神職は神社に篭り潔斎し前日祭を行います。
近代国家の幕開けとなった明治時代、明治天皇が維新の大本を敬神の上におたてになられ、明治元年(1868)10月17日に「氷川神社親祭の詔(祭政一致の詔)」を賜い、当社を勅祭の社と御定めになりました。
また、桓武天皇が平安遷都後に賀茂神社をお祀りなされた例に倣い、同年10月28日には当社に行幸、御自ら祭儀を執り行われ、次いで明治4年(1871)に官幣大社に列せられました。 それ以降、毎年8月1日の例祭には勅使の御差遣、御付きの楽師により「東游」を御奉納いただくようになり、現在に至っております。 明治元年は祭政一致の詔の他に、天皇一代につき一元号とする一世一元の制が実施された年でもあります。
私たちは「明治・大正・昭和・平成・令和」という日本の時代区分で暮らしていますが、この流れも明治元年からのことなのです。 近代国家の幕開けに武蔵一宮氷川神社が関わっていたことを感じる例祭。
ぜひ大宮でその歴史を感じていただければ幸いです。
〔 Word : Keiko Yamasaki Photo : Hiroyuki Kudoh 〕
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