~第154回 ~「蛍の話」(前編)
江戸から昭和初期にかけて蛍の名所として知られた大宮。
それを伝える碑が大宮第二公園にあり、その案内板には「見沼源氏蛍発生の地」として解説があります。
以下、掲載いたします。
“大宮の蛍狩りは渓斎英泉の版画にも刻まれ、見沼畔が旧幕時代にすでに江戸近郊の蛍の名所として著名であったことを記している。
明治26年、宮中への蛍献上が始まり、それは大宮の初夏を彩る恒例の行事となった。
当時の歌謡には「篭に納めて九重の大内山に奉る」と謡われている。
虚子編の歳時記にも「武蔵大宮は蛍の名所云々」とある。
昭和7年6月、上流は土呂の御嶽東から、下流は天沼の字浅間までの間が、史蹟名勝天然記念物保存法第1条の適用によって保護地区に指定された。
しかし、第二次世界大戦後、農薬等の普及によって可憐な蛍はその光を消した。
鹿島橋畔にあった源氏蛍発祥地の碑も、道路拡張によって撤去され、今はない。
今、この由緒ある蛍の名所が、歴史の中に埋没することを惜しみ、環境浄化によって、再び豊潤な自然が甦ることを悲願して、ここに新しい碑を建てる。
永く後世にこれを語り伝えたい。
昭和54年10月 大宮市教育長 中藤喜八郎書“
そして現在、氷川神社と氷川ほたるの会では、見沼の水を護る氷川神社に再び蛍が自生するために取り組みを続けており、6月には蛍の鑑賞会が予定されています。
自然との共生と地域の歴史。蛍はそれを象徴する存在のひとつです。
〔 Word : Keiko Yamasaki Photo : Hiroyuki Kudoh 〕
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