5月寄稿 子ども向け実用書/自己啓、中国絵本市場、ピッコマAWARD、西島大介、韓国ウェブ小説、UFO、韓流ドラマビジネスなど
■子どもの本
https://news.yahoo.co.jp/byline/iidaichishi/20200505-00177046/
第2回子どもの本総選挙の結果について書きました。ほとんど去年とトップ10の顔ぶれが変わらず。『鬼滅』ノベライズが初ランクインして「小学生が小説版までそんなに好きなんだ!」という驚きがありました。クラウドファンディングにより第3回の開催も決まりました。
https://president.jp/articles/-/35227
https://www.cyzo.com/2020/05/post_242337_entry.html
子ども向け実用書・子ども向け自己啓発書の盛り上がりについて書きました。この件、何社か振ってみたところ「子ども向け自己啓」という単語に非常に引きがあったので、さらに切り口を変えていくつか記事を書きます(書きました。これから公開)。
https://president.jp/articles/-/35264
中国絵本市場の劇的な変遷とそのなかでのポプラ社中国法人(蒲蒲蘭)の立ち回りについて書きました。最初に中国視察に行った当時の社長は『ズッコケ3人組』『かいけつゾロリ』の初代担当編集として知られる故・坂井宏先氏。いま『ゾロリ』が二度目の中国進出を果たし、成果が見え始めていることを考えると先見の明&ポプラの組織としての胆力はすごいなと改めて思います(海外に進出する「だけ」なら簡単だけど現地の荒波に揉まれて結果を出すのは死ぬほど大変)。
https://www.shinbunka.co.jp/rensai/kodomonohon/kodomonohon14.htm
カバヤ食品の玩具菓子『ほねほねザウルス』の読みものについて岩崎書店に取材しました。『ほねほね』小学校低学年男子に絶大なる人気を誇るのですが、マンガと小説のあいだのようなページ構成になっており、これは原作担当の大崎悌造さんと担当編集者の石川雄一さんのあいだでは「絵物語」を意識しているとのこと。子どもの娯楽がマンガに覇権が移る以前、1950年代までは紙芝居ともども隆盛していた(というより街頭紙芝居を本のかたちにしたのが)「絵物語」ですが、その現代版だと。大崎さん、石川さんは中学年向けの『ようかいとりものちょう』も手がけていて、そちらも人気です。エンタメ性が高くキャラクターの魅力もあるので、『ほねほね』『ようかいとりものちょう』はTVアニメ化したらさらに人気になると思うのですが……。
https://monokaki.everystar.jp/howto/junior/3620/
monokakiの児童文庫に関する連載。PHPジュニアノベルの小野くるみさんにお話うかがいました。小野さんはボカロ小説、フリーゲームノベライズ、『54字の物語』などで多数のヒット作を手がけてきた編集者ですが、児童文庫ジャンルでも『青鬼』が大ヒット中。子どもは参加型コンテンツが好き、というのは他の売れてるいくつかの作品を見てもそうだな、と思います。
■オピニオン
https://news.yahoo.co.jp/byline/iidaichishi/20200524-00179860/
『はめふら』の紹介記事を書こうと思っていたら男性編集者と女性フリーライターのあいだのクソLINE流出事件が起こり、合わせて考えてみた次第です。『かぐや様』を見ても「素直が一番なのでは?」と思いますからね。
■韓国ドラマ
https://news.yahoo.co.jp/byline/iidaichishi/20200517-00178939/
Netflixという新たなウィンドウの台頭によって今まで届かなかった客層にまで届くようになった、という好例です。
■ウェブトゥーン
https://news.yahoo.co.jp/byline/iidaichishi/20200523-00179851/
例年であれば「ピッコマものがたり」という事業説明会を5月に行っているピッコマ(カカオジャパン)ですが、今年はなかったですね。
https://realsound.jp/book/2020/05/post-550391.html
TVアニメ放映中の『神之塔』について書きました。7月からはNAVERwebtoon発でほぼ同じような座組で『ゴッド・オブ・ハイスクール』が始まりますね。
■ウェブ小説
https://realsound.jp/book/2020/05/post-549114.html
このあと『捨てられた皇妃』も小説の配信が始まりました。D&C MEDIA攻めてますね。
https://tokyo.whatsin.jp/596785
今期アニメ化されている異世界転生もの3作について改めて取り上げました。
■マンガ
https://news.yahoo.co.jp/byline/iidaichishi/20200515-00178540/
西島大介氏が文化庁から助成金をもらって電子書籍を作っていると聞いて「なんじゃそりゃ?」と思って話を訊きました。コロナ禍で日本ではエンタメ、アート関係への支援が手薄なのが批判されていますが、危機の時はもちろん、ふだんからもっとこういう助成を増やしたらいいと思うんですよね。
■一般文芸
https://realsound.jp/book/2020/05/post-552298.html
■出版事情
https://realsound.jp/book/2020/05/post-549037.html
状況がすぐ変化することに関してはあまり書きたくないのですが、声をあげたほうがいいと思ったので書きました。5月末現在ではだいぶこの問題は解消されていると思いますが、Amazonに対する信頼は個人的には相当損なわれました。
■サブカルチャー
https://realsound.jp/book/2020/05/post-548154.html
『UFOとポストモダン』を参照しながらUFO/宇宙人像の変遷を辿り、昨今のUFO映像に人々は何を托しているのかを考えました。
■コロナ禍の生き方
https://www.cyzo.com/2020/05/post_239903_entry.html
里山資本主義の提唱者・藻谷浩介さんに取材しました。コロナ禍でインバウンドと都会への出荷に頼っていた部分は大ダメージを受けたが、バックアップシステムとしての里山資本主義は機能している、とのことでした。
都会のほうが感染リスクが高いという伝染病の歴史を見れば自明なことがこの21世紀になってもなおそうなんだなということに愕然とします。東京はこのあと来る地震のことを考えてもやばいし、私も近々、関東近県に移住しようと思っています。
https://www.cyzo.com/2020/05/post_239908_entry.html
沖縄の夜の街にいる少年少女に琉球新報取材班が接触し、沖縄で起こる貧困と暴力の再生産を掘り下げた本について、そしてその後についてお話をうかがいました。みんなスマホを持っているし、見るからに汚い格好やヤンキー風の服装をしている若者がいないから、そこにある問題が見えない。沖縄固有の問題もあるが、沖縄以外でも似たような現象は起こっているはず、という指摘には、ずっしり来るものがありました。
■振り返り
今月は17本公開。先月は25本だったのでけっこう減りました(しかもうち2本は3月に脱稿済みだったもの)。保育園休園のため4月5月は妻と交替で4歳の息子を家でみていたので1日3,4時間しかまともに働けず、取材も2,3月は11件、4月は7件していたのが5月はGWとコロナが重なり4件。
東京で緊急事態宣言が解除されたら急にあれこれ企画が動き出し、6月から保育園がまた始まることになって一安心したものの、これから来るであろう第二波、第三波を考えるとまだまだ不安定そうです。もちろんフリーランスの仕事はコロナがあろうとなかろうと、そもそも不安定なんですが……。そうは言っても2016年から19年までは比較的順調だったのが(いや、19年も上半期までか)、2020年になって急に人生がハードモードに。今のところまだベリハとかエクストリームではないようなのでがんばれると思っています。ただ少しずつでも環境と仕事の内容を変えていかないとなという認識はあるので、6月になって時間ができたら進めていきます。時間がないと何もできない。それは本当に痛感しています。世の中的には時間ができて巣ごもり消費している方も多いそうですが、自宅保育してたら全然仕事の時間も自分の時間もない。最低限回すだけで精一杯。そんなふうに半日しか働けなくても食っていける体制をつくる。これが当面の目標です(そんなんできるかな???)。
給付金の動きなどを見ても国に救済はまったく期待できない(少なくともスピードは期待できない)とわかったので、そのつもりで資産形成や備蓄等をしておかないとですね。
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