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#月刊撚り糸 3月のテーマ『気にしないのが一番だから』公開しました。



毎月7日にテーマに沿った小説を公開します。また同テーマにて創作を募集し、一緒に楽しめたらと思っています。
3月のテーマは『気にしないのが一番だから』です。



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全投稿作品を載せています。
Twitterにて書かせていただいた帯とともにどうぞ。


1、『みぞおち』

跳ねる彼女の髪と言い訳する僕の姿がほのぼのと温かい。
見知らぬ公園で慣れないキャッチボールを楽しむ彼女と僕は、きっとどんな場所でも「お似合いのふたり」なんだろうなぁ。


2、堕ちるまで、君を愛する

ま、まさかの新展開!!!
今までは「ずるい男」だった彼により立体的な像が生まれたことで、三角関係がさらに深みに嵌まっていく。結末に一体何が待っているのか、目が離せない。

※百瀬七海さんの1月のテーマ『どうして言ってくれなかったの』2月のテーマ『身も蓋もない話だね』投稿作品も合わせて読むとよりお楽しみ頂けます。ぜひ!


3、泡沫【短編小説】【4000字】

淡くて、少し苦くて、すっきりと美しい。どれだけ好きでも「どうにもなれない」関係がふたりだけの手の中にあったこと、それをいつか懐かしく思う日が来るのだろうか。


4、あからさまセレナーデ

深澤さんの新境地!!!!
色香漂う伊達男な主人公の渋さが際立つ。彼が人生観を燃え上がらせて書いた官能小説、気にならないわけがない。


5、気にしないのが一番だから

誰かが与えてくれる甘い誘惑は、危険な袋小路と表裏一体。そこに落ち込んでも手放さなかった命綱だけが、その人が本気で手繰り寄せたい夢なのかもしれない。


6、橄欖の実の味

"僕が何を言っているか分かるかい? 分からないかい?"
その問いかけに胸が空く。理解も否定も、きっと少し悲しくて、これっぽっちも私たちを満足させやしない。


7、幸せのほうに

「知らなかった」がつけた傷の後悔は重い。でも何もかもに配慮することはできなくて、また傷つけてしまうかもしれないけど、今はただあなたの幸福を心から祝いたい。


8、気にしないのが一番だから|ショートショート

「気にしない、気にしない」とつぶやく自分を気にしてしまうこと、その俯く横顔に切なさと共感が溢れそうになった。上手に生きていくことが、もっと簡単ならよかったのに。


9、春が半分泣いている。

自分を許してくれる場所を探しているのに、「いらない」と手を払われた記憶から動けずにいる。失って、立ち上がるまで、わたしたちはいくつの春を越えていくのだろう。


別冊ふろく:自由律俳句を編む【突然の3月号】


4月のテーマ告知


それでは来月のテーマ告知。

4月のテーマは『それがあなたの本音なら』です。

一緒に楽しめたら嬉しいです。

ご興味のある方はコメント欄、Twitterにてリプ・DMなどで教えて下さい*


書かれなかったあとがき


そろそろ体の不調以外のことを書こうと思っていた3月初め。謎の腹痛に見舞われておりました。

もうわたしにとって2021年とはそういう年なのかもしれません、厄年でもないのに。たぶん。トホホ。


ところで、小説を書くとき、身体的な表現を織り込むのが最近のわたしのブームです。

たとえば肺に精一杯空気を送り込むときのびりびりした感じとか、涙が出そうときの喉の奥の枯れた感じとか、それこそ緊張で胃が鷲掴みにされたような感じとか。

そういうものを織り込むと、自分と書いているものとがそれぞれ一個の存在として分離するかわりに、共感的な面ではぐっと近づく気がしています。気がするだけかもしれないけど。

ただ、やっぱり書いているのはわたしなものですから、どこかで借りてきた表現以外は、わたしが感じている痛みや苦しさからしか内的な表現を絞り出すのは難しい。

だからでしょうか、今回書いた小説はやたらとお腹がいたそうなのです。主人公からしたら嫌な作者ですね。

でも、そこではたと思いました。むしろ逆なのでは? 主人公がお腹痛そうだから、わたしまでお腹痛くなってるのでは?え、まって、やだやだやだ。

書いているものがわたしに引っ張られていくのか、それともわたしが書いているものに引っ張られているのか。どっちかはわかりません。わからないままの方が安全な気がします。


兎にも角にも、胃薬は世紀の大発明だと思いました。




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七屋 糸
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