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1型糖尿病とは何ぞや?


■はじめに


1型糖尿病の話をチラホラ見え隠れさせるにも、まずは1型糖尿病とは何ぞや?と分からなければ意味が無いので、まずは1型糖尿病について書きます。


■糖尿病とは


糖尿病は膵臓で作られるインスリンの効きが悪くなったり、効かなくなったりする事で血液内の糖分が自分自身で調節しにくくなったり、出来なくなる病気です。

糖尿病には現在1型糖尿病と2型糖尿病、後は癌などで膵臓を取ってしまったりしてインスリンの分泌が出来なくなってしまったその他の糖尿病と妊娠糖尿病の4種類に分類されています。

さて、よく耳にするのが1型糖尿病と2型糖尿病。
何が違うかと簡単に言うと、発症の仕方や原因が大きく違います。

2型糖尿病は膵臓からインスリンはチャンと出ているのですが、その効き方が悪くなってしまう事で血液内の糖分がチャンとエネルギーに変換されない体の事を言います。

それに対して1型糖尿病はインスリンを作る膵臓内の細胞が死滅する事により、インスリン自体が体から出なくなる体の事を言います。

なので、治療法も少しだけ違ってきます。


■2型糖尿病って何ぞや?


2型糖尿病は出ているインスリンをもう少しだけ効き目が良くなる様に飲み薬を使ってインスリンの効きを良くしたり、体の糖分自体を少なくなる様に薬を使って排出したりして、体から出るインスリンを手助けする薬を使います。

また、食事で体内に取り込む糖分を少し減らしたり(食事療法)、運動をしてインスリンの働きを良くする様にしたりして(運動療法)、薬だけではなく、自分の体にもお手伝いしてもらう治療をしていきます。

よく、『糖尿病が悪化したらインスリンを打たなきゃいけなくなる』と言う話を聴きますが、コレも悪化している訳ではなく、少しだけ人より効きの悪い自分の体が出しているインスリンを少しでも手助けする為に、こう言った治療もあると言う事です。

2型糖尿病の原因は、昔は不摂生によるものと言われていましたが、今現在では遺伝性のものであったり、たまたまインスリンの効きが悪い体であったり、加齢によるホルモン低下だったり、決して不摂生によるものばかりではないと言われています。

■1型糖尿病って何ぞや?


それに対して1型糖尿病はインスリンを作る細胞自体が死んでしまうので、インスリンを自分の体で作る事が出来ない為、今現在の治療法はインスリン注射投与になります。

ゆっくりと死滅していく場合もあれば、数日で死滅してしまう事もあります。

なので、インスリンの量は人それぞれですが、1型糖尿病になると必ずインスリンを打たなければならなくなります。

体の機能が1つ、死滅してしまっている訳ですから、生きている限りインスリン注射は必要不可欠となります。

では、インスリン投与を止めてしまうとどうなるのか?

全くインスリンが出なくなった1型糖尿病患者はインスリン投与を止めてしまうと、血液中の糖分濃度が上がり(コレを高血糖症状と言います)、直ぐには死にませんが、いずれは死んでしまいます。

水に砂糖を大量に溶かすとドロドロになりますよね。
血液も同じ事で、余分な糖分があると血液がドロドロになり、色んな事が体の中で起こります。

大量にある糖を体から出そうとして、頻尿になり、脱水症状を起こしたり、糖を頑張って違うモノに変えようと体がして、毒素を出したり、もしかしたらドロドロになった血液が詰まってしまったり…………
色々な事が起こるのです。

それを防ぐ為に、1型糖尿病患者は生きる為にインスリン注射が必要不可欠なのです。

では、『インスリンを打てば糖尿病では無い人達と変わらない生活が出来るのか?』と言う事ですが、確かにコントロールが上手くいっている人はインスリン注射さえ打てば、変わらない生活が送れる人も沢山います。

私もその1人です。

インスリンを血糖測定器の数値を見ながら、調節し、インスリンの量を決めて打つので、中々思い通りにいかない時もあります。

そんな時、それを何もせずに次元に行なう人の体の凄さが分かります。

上手くいかない時に起こるのは、高血糖や低血糖(血液中に糖分が足りない状態)。
それを繰り返しながら日々を過ごしています。

まさにTry&errorの繰り返し。

1型糖尿病の人達はそんな毎日を送っています。

■最後に


日本糖尿病協会から1型糖尿病についての抜粋を添付しておきます。
良かったら読んで見てくださいね。



■1型糖尿病とは

1型糖尿病は、膵臓のインスリンを出す細胞(β細胞:べーたさいぼう)が、壊されてしまう病気です。β細胞からインスリンがほとんど出なくなることが多く、1型糖尿病と診断されたら、治療にインスリン製剤を使います。

糖尿病とはインスリンの働きが悪くなることによって血糖値が上昇してしまう病気であり、その原因によっていくつかの型に分類されます。(糖尿病ってどんな種類があるの?)
膵臓でインスリンを作っているβ細胞が壊されて、インスリンを出す力が弱まったり、インスリンが出なくなったりするのが1型糖尿病です。(インスリン分泌不足、「インスリンが十分に働かない」ってどういうこと?)からだのインスリンが不足しているので、インスリン注射の治療が必要となります。

■1型糖尿病になる原因

1型糖尿病でβ細胞が壊される原因はよくわかっていません。
ひとつには、免疫反応が正しく働かないことで、自分の細胞を攻撃してしまうこと、つまり「自己免疫」が関わっていると考えられています。自己免疫が起きている証拠のひとつである自己抗体(抗GAD抗体・IA-2抗体など)の血液検査は、1型糖尿病の診断の際に用いられます。


■1型糖尿病の種類

1型糖尿病では、β細胞の破壊は一般的には進行性です。病気が進んでいくと、インスリンがほとんど出せない状態となります。生きていくために注射でインスリンを補う治療が必須となり、この様な状態をインスリン依存状態と言います。1型糖尿病はその進行のスピードによって、「劇症」「急性発症」「緩徐進行」に分類されます。

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