川野泰周「半分、減らす。」
・本書は、精神科医で禅僧の著者が、指南する最良の「シンプル生活術」について紹介した1冊。
・現代人は、仕事でも食事でも買い物でも、何かにつけて「やりすぎる」傾向がある。そのやりすぎのせいで、
⚪︎働きすぎで、体調を崩したり、うつになったりしている。
⚪︎SNSに依存して、心がかき乱され、自分を見失ってしまっている。
⚪︎つい暴飲暴食をしてしまい、生活習慣病のリスクが増大している
などさまざまな問題を抱えている。
・「半分、減らそう」とすると、ふだんの行動がらりと変わる。スマホの使用時間が多い場合、
「通勤中の電車のなかではスマホを見ない」
「寝室にスマホを持ち込まない」
「通知機能をすべてオフにする」
など、これまでの生活を決定的に変化させるための、なんらかのルールや工夫が必要となり、それが、行動変容を引き出してくれる。
・「半分に減らす」行為は、多少のストレスや苦痛を伴うかもしれないが、ちょっとした我慢や努力も必要。私たち人間の脳には「馴化」(じゅんか)という機能が備わっており、がんばって続けているうちに、必ず脳と心がそれに慣れてゆく。
・スマホを使わないことが次第に増えていくと、その分、ゆっくり読書をするらあるいはお風呂に入る、家族と団欒する、自分自身と向き合う……といった時間が増えることに喜びを感じられるようになるだろうと著者は語る。
・物が増え続ける原因は、
①買いすぎ
②ためこみすぎ
③散らかしすぎ
の3つのうちのどれかになる。
・「散らかった部屋」の一番の問題は、「あるれるほど物があって部屋が散らかっていると、そちらに"注意資源"がたくさん使われてしまう」ということにある。
・「注意資源」とは、人間が一度に使うことのできる注意力のことを指す。人間が一度に使うことのてきる注意力の量は有限であるので、部屋に物がたくさんあると、たとえ意識はしていなくても知らずのうちにそれらの物に少しずつ注意を奪われてしまう。
・その結果、目の前のことに集中したくても注意が散漫になり、脳の情報処理のスピードも遅くなって、肝心の仕事に集中するだけのエネルギーを確保できなくなってしまうのだ。
・目の前の仕事や作業に集中したいのなら、近くにあふれ返っている物を極力減らすことが大きな助けとなる。
・本書では、「1/2を心がけよう」という序章から始まり、「物・食事・消費・情報・仕事」を半分、減らす。という章で構成されており、「「半分、減らす」ことのメリット」「著者による本の整理法」「「捨てる」のではなく「手放す」」「仕事の合間に、ちょっと瞑想」「上手に断る、上手に引き受けるやり方」などどんなモノ(こと)も半分に減らし、自分自身がラクに生きる方法について解説した内容となっている。
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