猫がお尻を床に擦りつける理由：愛猫の謎行動に迫る
猫を飼っていると、時々びっくりする行動に遭遇する。中でも「お尻を床に擦りつける」仕草を見た瞬間、飼い主の頭にはいろんな疑問符が浮かんでくる。「何やってるの？」「そんな大胆な行動、恥ずかしくないの？」と。
でもこの行動、実は猫にとって大真面目な理由が隠れているとのことだ。
まず、猫がこの行動をする理由のひとつに「肛門腺の不快感」が挙げられる。猫には肛門腺という小さな袋状の器官があり、ここに分泌物がたまることがある。通常はトイレの際に自然と排出されるのだが、何らかの理由でうまく出ないと、猫は違和感を覚える。そして、「どうしたらスッキリするだろう？」と考えた末、猫が編み出したのがこの“お尻ズリズリ”なのである。いわば猫版のセルフケアだ。
また、寄生虫が原因でお尻がムズムズする場合もある。特に回虫や条虫といった腸内寄生虫がいるとき、痒みや違和感からこの行動が見られることが。こんなときは「お尻を擦ってるし可愛いな」なんて眺めている場合ではなく、すぐに動物病院で診察を受け、適切な治療をしてもらうことが必要だ。
さらに、単純にお尻周りの毛にトイレ後の「残り物」がついてしまって、それを拭き取ろうとしているケースもある。猫はきれい好きで知られる動物だが、時に自分でどうにもならないことも。そんなとき、カーペットや床を代用している可能性がある。これはつまり「飼い主さん、早く掃除して！」という無言のメッセージに他ならない。
この行動を見たら、まずは猫のお尻を観察し、汚れや赤み、腫れなどがないか確認することが重要だ。それでも心配な場合は獣医さんに相談を。猫の「お尻ズリズリ」は一見ユーモラスだが、その背後には彼らなりの切実な事情があるのかもしれない。
最後に、この行動を見るたびに「なんだか妙に気まずい」と感じる飼い主さんもいるかもしれない。でも猫にとっては、ただただ「お尻が気持ち悪いからどうにかしたい！」という純粋な思いで動いているだけなのである。
私もこの場面に遭遇したら冷静に対処しつつ、この愛らしい（？）謎行動を温かく見守ってあげたい。
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