声がテノールアルコール中毒
2024/12/21(土) PM6:27記
木曜日はイレギュラーな出勤だった。
超アナログの暖かみが売りだった弊社も,ついに顧客管理アプリを導入する運びになり,この日は系列のレストランで働く社員さんへの詳細説明のため,遥々出向いたという訳だ。
良さそうなアプリをいくつか見繕って,提案するだけのはずだったのに,すっかり立ち上げの交通整理をさせられている。
まぁ想定内。
平常運転だ。
いつもとは違う電車に揺られること1時間半。
頭の中で説明する内容や順序を,おさらないしながら思った。
酒でも買えばよかったな。
そんな形式ばった説明の場でもないし,むしろ潤滑油(アルコール)を足すことで,言葉がスルスル出てくるだろう。
まぁ駅に着いたらどっかで一杯飲むか。
開始時間より大分早めに到着するので,そのくらいの時間はあるだろう(田舎なので到着時刻を選べる程の本数は走っていない)。
と思っていたが意外と時間がなく,近くの茶店で昼ごはんをさっと食べるに留まった。
まぁ帰りでも良いか(というか一応,仕事なので元からそうすべき)。
そう考えていたが,帰りも結局そんな余裕はなかった。
自宅最寄駅周辺で少し飲んでも良かったが,居酒屋の店主に足元の悪い中ようこそと言われるような天気。
諦めてトボトボ家までの道を歩き出す。
火曜・水曜と潤滑油を摂取していなかったので,何か無性に飲みたい。
帰ったら速攻でお風呂を済ませて,開店準備に取り掛かろう。
寄合で貰った缶ビールや,気まぐれで買ったジンソーダがあったはず。
酒のお供に観る番組はこれだ。
全ての準備が整った後,食い気味に流し込むビール。
ちょっと前に話題になった缶なのに泡が丁度良くなるAsahiのやつ。
生ジョッキ缶というらしい。
Asahiさんには申し訳ないが,この日に限って銘柄なんてものは意味を持たない。
もう何でもOK。
何でも美味しいに決まっている。
日本に生まれて良かったぁ〜!
ここまで長い旅路だった。
喜びを噛み締めて,漏れ出る感嘆の嗚呼。
「ぁああぁああァああ゛嗚ァ呼ぁあぁ゛〜」
音域はテノール。
ジョン・健・ヌッツォ氏を彷彿とさせる。
本当に染み渡った時は,このような発声ができるのか。
素晴らしい発見。
あっぱれ。
などと自分から出たおじさんらしい以外,形容しようがない声に称賛を送る(心の中で)。
すると息子が一言。
「アルコール中毒の声やん。」
……。
そう言えば,こないだも施設にぶち込まれたアルコール中毒者のYouTube動画を見せてきたな。
心配無用だ。
貴方と酌み交わす日まで,自宅療養の域は脱さない。
私は酒ではなく,君にaddictedかもだから。
今のところは。
以上,息子とアルトとテノールのハーモニーを奏でられますように。