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四字熟語で学ぶ―6○四字熟語の書○四字熟語を考える

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2018年11月の記事一覧

「踰牆鑚隙」を考える

ゆしょうさんげき
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男性と女性が他人に見られないように会うことのたとえ。または、だらしない付き合いをすること。
「踰牆」は垣根を越えること。
「鑚隙」は細長い穴をあけること。
入り口から入らず、垣根を越えて密かに会ったり、壁に穴をあけて覗き合うという意味から。
不当なやり方をつかうことのたとえとしても使われる。
「牆(しょう)を踰(こ)え隙(げき)を鑚(うが)

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「秉燭夜遊」を考える

へいしょくやゆう
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人生は短いので、夜遅くまで遊んで楽しもうという意味。
「秉燭」は手に灯りを持つこと。
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「秉」 ①とる。持つ。手に持つ。にぎる。
    ②守る。しっかりと守る。つかさどる。
    ③いねたば。一握りの稲たば。
    ④柄。権勢。
    

「燭」 ①照明用にともす火。あかり。ともし火。
    

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「騏驥過隙」を考える

ききかげき
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一瞬の出来事のこと。または、時の経過が非常に速いことのたとえ。
「騏驥」は一日で千里を走りきるといわれる駿馬。「過隙」は戸の隙間の向こう側をすっと走り抜けること。戸の隙間の向こう側を走り抜ける駿馬の姿を見ることができるわずかな時間という意味から。
元は人の命のはかなさや短さを嘆いた言葉。
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「騏」 ごばん目の

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「三釁三浴」を考える

さんきんさんよく
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相手のことを大切に思う心を言い表す言葉。
人を待つ間に何度も体を洗って、良い香りの香を塗るという意味から。
「三」は何度もという意味。
「釁」は香を塗ること。
「浴」は湯水で体を洗い清めること。
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「三」 ①ものの個数を数える時の、二の次の、すなわち2に1を足して得る数(に等しい値や順位)
    ②「

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「嚮壁虚造」を考える

きょうへききょぞう
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実在しないものを存在するかのように捏造すること。壁と向き合って、頭の中で思い浮かべて存在しないものを作るという意味から。
中国の観の時代、孔子が以前に住んでいた壁からでた古文の経書について、当時の人が偽物だと評した言葉から。
「壁に嚮って虚象す」とも読む。
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「嚮」 ①ある方向に向かう
    ②以前

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