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BAKENEKO DIARY

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飼い猫が交通事故で瀕死の重傷に。安楽死させるべきか、回復を目指して治療するべきか。治療を選択してからも、食道チューブでの給餌、傷の消毒、エサの選び方等、難題に直面する日々。危機を…
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#シリンジ給餌

ー安楽死を宣告された猫との35日間ー 1日目

BAKENEKO DIARY /DAY 1. 事故発生  娘のSを塾に送って、帰ってきた。月曜日の夜7時頃。もうすぐそこが家という交差点を左に曲がると、前の車が減速した。その前に、白の軽自動車が1台停まっている。しかし先には、遠くの方にヤマト運輸のトラックが停車しているだけで、なぜそこで軽が立ち往生しているのかわからない。 軽の運転手さんが降りてきて、前の車の人に話しだした。身振りから、何かをよけたいから、もう少しバックしてくれと言っているようだ。この時はまだ想像していなか

ー安楽死を宣告された猫との35日間ー  22日目

BAKENEKO DIARY /DAY 22. 食道チューブを外す!  予定通りの診察日。ミータがシリンジ給餌を拒絶するような態度を見せたり、リード散歩が難しくなってきたりしたので、食道チューブを抜いてもらおうと決意して病院に向かった。A先生が目標と言われた「以前の半分の量」は食べられていないが、これからがんばればいいのだ!  名前を呼ばれて診察室に入ると、先生ではなく看護師さんがふたりいた。ミータを移動用バッグから出し、診察台に乗せるとすぐに看護師さんが言う。 「今日は

ー安楽死を宣告された猫との35日間ー  20日目

BAKENEKO DIARY /DAY 20. シリンジ給餌はもう限界?  交通事故にあい、口からエサを食べられなくなったミータ。首の下辺りを切開して食道チューブを挿入し、シリンジで高カロリーミルクを注入するようになってから2週間ほどたつ。シリンジなんてろくに触ったこともなかったので最初はこわごわ。ミルクを注入するときに空気が入ってしまったり、チューブからシリンジが外れて背中にミルクがこぼれたりと、失敗しながらコツをつかんできた。  途中、どうしてもミルクが入らなくなったと

ー安楽死を宣告された猫との35日間ー  12日目

BAKENEKO DIARY /DAY 12. 忘れてしまった?(涙)  娘のSは食道チューブからのミルク注入に何度か失敗し、こわくなってしまった。ここは、私ががんばるしかない。それともうひとつ。退院時に、チューブの挿入部分に化膿止めの薬を一日に2回、塗るように言われていて、こちらにも手こずった。包帯の上部に指を入れて隙間を作り、挿入部分を露出させて塗るのだが、毛をそった生肌に切開した傷口が見えて、少々グロいのだ。走って逃げるような身体ではないが、嫌がって顔を動かすのでうまく

ー安楽死を宣告された猫との35日間ー  11日目

BAKENEKO DIARY /DAY 11. ミルクの注入に苦戦  昨日の夜、帰宅後すぐにミータは娘Sのベッドに行ったが、寝ている間に自分の手や脚があたるとコワイとSがいうので、抱き上げて私の寝室に移動させた。嫌がるかなと思ったが、なすがままという感じでぼーっとしている。朝になるとヨロヨロと起きて、ほとんど落ちそうになりながら、ゆっくりゆっくり階段を自分で降りた。そして猫ドアまで行き、しまっているのを見るとどんよりと落ち込んだ様子で座り込み、その後はもう猫ドアへは行かなくな