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怡庵的 徒然なる日々 もの書きになりたい

「物書き」になりたいという夢を改めて持った。 思い返せば小学生の卒業文集の将来なりたい職業の1つに「小説家」と書いたはずだ。 やがて才能がないことに気づきあきらめたが、ここぐらい十年前にふと随筆や紀行文を自分の手で紡ぎ出したくなった。メルマガ、ブログと開設をて、プロのライターに長く批評を仰いだ。しかし、どちらも世に出そうとするとリアルな「現在」がほしく「取材」が不可欠だと思い知った。あちこちへ軽やかに動かないといけないと。 この歳になってくると旅好きだったはずの自分が思う

    • 怡庵的 徒然なる日々 時には主役で

         改札を出たところで思った。今、何かしら口に入れておかな    いといけない、と。いやしんぼうの考えそうなことだ。しか    し、一旦仕事場に入ってしまったら、いつ食べられるか、そ    の保証はなかった。    頭でそうわかっていても、胃の方は受け付けてくれるだろう    か。朝からずっと、拒み続けていた。    これといった考えも浮かばないまま、通い慣れた裏道を半ば    無意識のうちに歩き出した。明るい陽射しにふと目を向ける    と、店の名を緑に染め抜いた白の

      • 怡庵的 徒然なる日々 『おいで、もんしろ蝶』

        おいで、もんしろ蝶                      工藤 直子/作                  佐野 洋子/絵                  1987年12月初版                    筑摩書房刊 =================================================  あれは、いつかのことだった。  何気に手取った数枚の印刷物を読み進んで、目をいや、心をすっ  かり奪われてしまった。やられたという、

        • 怡庵的 徒然なる日々 身近な喫茶店

          月に何度かきまって駅前のカフェを利用し便利にしていた時期があった。 スタバやタリーズよりも先発のチェーン店としておこう。カフェというよ り喫茶店と呼びたいのは自分だけかも知れないが。 用事ができると、約束よりも早めに目的地に着いて時間調整を兼ねてのラ ンチを楽しむことにしていた。バケットのサンドイッチやソーセージにマ スタードが塗ってあるパンに、気分でホットかアイスコーヒーを頼むこと にしていた。 いつも使う店はなかなか繁盛している。特にシニア世代の割合が高く、「 賑わ

          怡庵的 徒然なる日々『すみ鬼にげた』

             すみ鬼にげた                      岩城 範枝/作                   松村 公嗣/絵                         2009年11月 初版                   福音館書店刊  =============================================  「福は~うち、鬼は~外」  昔は、年に1度節分の夜になるとどこの家からも聞こえてきた子  どもたちの声。子どもたちが小さ

          怡庵的 徒然なる日々『すみ鬼にげた』

          怡庵的 徒然なる日々 寒いコーヒー

          「寒いでしょう? ストーブの近くに座って」 つめれば3人は座れるベンチへと促したのは同行のМさんだった。赤ちゃんを前に抱っこして寒風の中、自転車でやって来た母子にさりげなく話しかけたのは自然なことだった。   1月も正月気分が抜け、前から行ってみたかった自家焙煎の「たまじ珈琲」への同行を願った。そこは京王井の頭線西永福駅に程近く、コーヒーも飲めるというので期待して出向いた。 改札口から出て歩いてまもなく店は容易く見つかり、来訪の意を告げた。連れがここのコーヒーの味は独特だ

          怡庵的 徒然なる日々 寒いコーヒー

          怡庵的 徒然なる日々 かすまめよ?

          うょしましごすできんげ。すまきてしわらあをたがすつずしこすがるは。すでんゅしっりはか3、んぶつせはか2。すでつが2らかたしあ。りわおもつが1でうょきでのもいやは。ちに13つが1はうょき。 「なんでもさかさまのリバースデー」だからと去年のきょうドイツ大使館がツイートしてくれたので。

          怡庵的 徒然なる日々 かすまめよ?

          怡庵的 徒然なる日々  霜

          ツイッターのタイムラインに流れてきた画像の1枚に目が留まった。そこには太い1本の樹木の根元近くにむした苔にこれでもかと降りている霜が映っていた。 そういえば霜を見る機会がほとんどなくなって久しい。土があれば霜が降りたと分かるのであろうが、今の住まいの外へ出るころには既に消え去っているのだ。それでも霜は自分にとってある頃までは随分と身近な存在だった。 怡庵が小学校低学年の頃のことである。「東京都」といえばカッコいいが、それは名ばかりで都会でもない畑ばかりが広がる田舎だった。

          怡庵的 徒然なる日々  霜

          怡庵的 徒然なる日々 京都 洛北 冬の旅

          京都の西本願寺さん前にある薫玉堂というお香の老舗から催事のご紹介のはがきをことあるごとに頂戴していた。 ご縁のきっかけは、香に使う銀葉(ぎんよう)が欲しくて、デパートの催事に顔を出したのが始めで。 買いもしないのに芳しい香木を幾種類も焚いて聞かせてもらった。どれが何などは分からずしまい。香席の隅っこで聞かせてもらって当たったらうれしいそんな程度だ。 香道では香は嗅ぐのではなく“聞く”と表現する。何とも奥ゆかしいことだ。 ただ、おはがきを頂いた時が怡庵にとって、1年の総

          怡庵的 徒然なる日々 京都 洛北 冬の旅

          怡庵的 徒然なる日々 はじめまして

          怡庵(いあん)です。 2021年が始まって半月たちました。 『こんな本読もうよ 心の栄養に』というメールマガジンを始め、ブログもやってみましたが一時息切れを起こし、休止状態に。この度「エイヤッ」とばかりに“ブログ 再デビュー”しようとになりました。 いやあー、もうドキドキです。この緊張は、メルマガを創刊したときと似ているかも知れません(笑)。 この『怡庵的 徒然なる日々』では、移ろいゆく日々の中から、自分の身の回りを通りすぎていくあれこれに目を向けて感じたこと、そして

          怡庵的 徒然なる日々 はじめまして