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「戦略的採用のための教科書(Day①戦略的採用とは)」

なぜ書くか

Every Inc.では「HRからパフォーマンスとワクワクを」というビジョンを掲げ、グローバルな取組みやアカデミックな文献からHRに関する歴史、取組み、事例など”日本なら”ではなく、”グローバルスタンダード”な情報を提供しています。

このマガジンでは多くの企業が抱えている、採用活動に関する課題に焦点を当ててみたいと思います。

弊社では、採用コンサルティングサービスとして多くの企業様の採用活動を支援させて頂いており、その知見を少しでも共有し、多くの企業様がより良い採用活動が出来るようにと、これまでクラアイント様にご提供していた「戦略的採用の為に、私が知っている事」をNoteで無料公開する事と致しました。当然100%正解ではないとつくづく思っておりますし、外部環境の変化、トレンドによって根本的な考え方は変わっていくかもしれません。

しかし多くの採用責任者が、「離職が絶えず、ポジションが永遠に埋まらない」「現場からのプレッシャーに追われ、進歩を感じない」といった問題に直面しています。この教科書では、そんな課題に立ち向かうためのアプローチと、それを支えるための戦略的採用について詳しく探っていきたいと思います。


「戦略的採用教科書」の使い方

もし、あなたが採用活動をもっと戦略的に行い、組織の効率性と効果を向上させたいと考えているのであれば、この教科書はきっと役立つかもしれません。

もっと戦略的に採用したい
もっと効率的に採用したい
もっと効果的に採用したい

というか・・・

もっと経営に貢献したい
もっと社員を幸せにしたい

そのような事を考えていらっしゃる方に、様々な学術的フレームワークと実践例を基にして頂けるように頑張って作成して参ります。

戦略的採用とは

まず、戦略的採用の基本を理解しましょう。ミシガン大学のデイブ・ウルリッチ教授によれば、戦略的人事マネジメントは、「経営戦略と人事(人材)マネジメントを連動させることによって、自社の競争優位の実現を目指そうとするもの」です。採用活動の最終目標は、単にポジションを埋めることではなく、入社者が活躍し、組織が強くなることを目指すべきだと述べています。

また、UC Berkleyのビジネススクール上級教授であるCristina G Banksは、戦略的人事マネジメントを「ビジネス戦略に整合しながら活動をしている」ことと捉えています。この本では、ビジネス戦略を達成するための人的資源を確保しに行く活動を戦略採用と定義付けています。

「なぜ採用が必要なのか?」を理解する


採用活動は、組織のパフォーマンス(成果や行動)を向上させる手段の一つです。Dynamic HRM(動的な人材マネジメント)のフレームワークを参考に、自社に必要なパフォーマンスを考えてみましょう。現在と将来の組織図から、GAPを埋める活動が戦略的採用の本質です。

採用活動は、「能力」と「時間」を獲得する活動でもあります。採用のアプローチには、3つのB、すなわちBuy(採用)、Build(開発)、Borrow(委託)が含まれており、正社員を雇用するだけでなく、必要な能力と時間を確保するためにどれが最適なのかを検討する必要があります。

従って、「能力」と「時間」を獲得する事の緊急度と要員GAPが明確になっていなければ3Bの中で最適なアプローチは取れません。


事業責任者へ問うべき質問

最後に、事業責任者に対する質問を考えてみましょう。もし、正社員を採用する必要性が出てきた場合、なぜそれが必要なのか、そして委託などの代替手段と比較した際のメリットとデメリットを天秤にかけて判断しましょう。こうしたアプローチが、戦略的採用を実現するためのステップの一つとなります。

Day1まとめ

戦略的採用は、組織を強化し、競争力を高めるための重要な一つの機能です。そのためには、組織の目標に合わせたパフォーマンスを考え、Buy(雇用)、Build(開発)、Borrow(委託)のアプローチを柔軟に活用することが不可欠です。戦略的採用を通じて、単なる欠員補充のための採用ではなく、組織を次のレベルに引き上げるためのステップを踏んでいきましょう。

次回ブログでは、「採用を始める前の心構え」について書いていきたいと思います。

最後まで読んで頂き有り難うございました。
少しでも、誰かのためになっていると嬉しいです。


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私は誰ですか?著者:松澤 勝充

神奈川県出身1986年生まれ。青山学院大学卒業後、2009年 (株)トライアンフへ入社。2016年より、最年少執行役員として組織ソリューション本部、広報マーケティンググループ、自社採用責任者を兼務。2018年8月より休職し、Haas School of Business, UC Berkeleyがプログラム提供するBerkeley Hass Global Access ProgramにJoinし2019年5月修了。同年、MIT Online Executive Course “AI: Implications for Business Strategies”修了し、シリコンバレーのIT企業でAIプロジェクトへ従事

2019年12月(株)トライアンフへ帰任し執行役員を務め、2020年4月1日に株式会社Everyを創業。企業の人事戦略・制度コンサルティングを行う傍ら、UC Berkeleyの上級教授と共同開発したプログラムで、「日本の人事が世界に目を向けるきっかけづくり」としてグローバルスタンダードな人事を学ぶEvery HR Academyを展開している。

保有資格:
・SHRM-SCP(SHRM)
・Senior Professional in Human Resources – International (HRCI)
・Global Professional in Human Resources (HRCI)
・The Science of Happiness(UC Berkeley)


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