そして、バトンは渡された
気持ちを言葉にして
想いを伝え合う親子って、
なんて素晴らしいだろう。
森宮さんが父親として優子に注ぐ愛は
一切の澱みも曇りもなくて、
ただ真っ直ぐに優子に向けられていて、
優子も時に父親ぶる森宮さんを鬱陶しく思ったりしながらも
大事にされていることを感じながら、
感謝を丁寧に言葉にして、父親に伝えている。
自分も含めて、実の親子だからってそうできない理由なんてないのに
どうして上手くできないんだろうと思う。
優子は両親が何度も変わり、外からは「可哀想」なんて目を向けられそうだけど
そんな心配は全くの杞憂で、
どのお母さんもお父さんも本当に優子を愛し、
惜しみなく、底無しに愛を注いでいた。
だからこそ、優子のような
人に優しくて、
辛い時こそ笑っていよう、と歯を食いしばれて
ピアノであれだけ柔らかい音色を奏でることができる人に育ったんだろう。
愛に血の繋がりなんて関係なくて、
親から子への想いがどれほど熱く、人の原動力の根源にもなり得るものかどうかを
痛感させられる映画だった。
世の中にもっとこういう愛が溢れてくれ!って思った。
※写真は公式サイトより