和田誠 日活名画座ポスター集
ハイライトのパッケージや週刊文春の表紙画でも有名な和田誠。若かりし頃日活名画座という映画館のポスターを9年間無償で制作した。亡くなったあと事務所の抽斗からそのポスターが発見されそれをまとめて出来上がった作品集。
ページを開いた瞬間、私の指針となるグラフィックデザインのすべてが凝縮されていた。60年も前に生み出されたものとは思えないくらい今でも新しい情熱の塊。クラシックは永久不滅だ。
ポスターを描くこと、それが町に貼られることが本当に嬉しかったのである。
自分の愛する仕事が町の風景の一部になる。その純粋な動機がタダ働きする覚悟を決めた。何年もかけて同じテーマに取り組めることは制作者にとってはこの上ない成長の場でもある。ここでの経験があったからこそ後にイラストレーターとして大成功を収めた。
グラフィックデザインとは「インフォメーション」を文字や色、レイアウトなどの様々なエレメントを駆使して「エンターテイメント」に変えることである。
一度きりのデザイン楽しまなそんそん。