その場ならではの体験のために
場所や規模、見せ方やまとめ方が一層多様化している〇〇展。
これに伴い、行くきっかけも様々になっているのを感じるのは、私だけだろうか。
名作だから、好きだから…のみならず、「よくわからないけど、なんだか楽しそうだから…」と、足を運んだ〇〇展がいくつかある。
ひょんなきっかけで見た〇〇展が、思いのほか面白かった!ということもしばしばだ。
そんな私は元々、作品のみならず、展示内にある説明もすべて読み、ゆっくり鑑賞する人間だった。
しかし、現在は夫も幼い子どももいる身。
土日に、自分一人の、それもちょっとした興味のために
お留守番をしていてもらうのも
ただでさえ混雑するところへ連れ回すのも…
と、自由に〇〇展を見に行くことは難しくなった。
そこで、見てみたいと思った〇〇展には、平日に子どもとのお出かけがてら行くようになった。
ただ、もちろん自分の思うようにはまわれない。
泣かれたり、走りまわられたり…自分のペースで見れないうえ、普段以上に神経を使う。
何度かそんな経験をして、〇〇展の味わい方が変わってきた。
その場でしかわからなさそうなもの(大きさや、立体物等)を、集中して目に収めよう。
全体的な雰囲気を感じ取りながら、子どもと楽しもう。
そのうえで
・もっと知りたい!じっくり見たい!
・子どもがもう少し大きくなってから、作品だけでも見られるといいかも!
と思った〇〇展については
(あれば)公式図録を買ってしまおう!
と。
帰りの荷物は少々重たくなるし、まったく開かないうちに他人にお譲りするかもしれない。
けれども、それで子どもと〇〇展を楽しめたという思い出ができればよいではないか。
それに、パラパラと見たところ(もちろん、追々じっくり見たいのだが)、情報量からすれば、図録は世間一般の本よりもはるかに見応えがありそうだ。
こうして〇〇展の鑑賞回数を重ねた結果。
子どもが成長したというのもあるが、あまり泣いたり走ったりしなくなった。
それどころか、展示物の色や形、あるいは「これすごいね!」「こわいー!」といった感想を口にするようになった。
また、元々は私の関心によるところが大きかったが、子どもが楽しめそうという観点からも、〇〇展を探すようになった自分がいる。
最初は連れて行くのすら大変だったし、ない知恵を更に絞ってのやりくりにもなっているのだが。
私にとって、育児に自分の「好き」も取り入れられた例の1つが、子どもとの〇〇展鑑賞であり、それを可能にしたのは公式図録だ。
本人が覚えておらずとも、あまり興味を持てなさそうでも。
本物や、少しでも本物に近いものに触れる機会は、これからもできる限り増やしていきたいと思う
(私の好みに偏りすぎないようにして)。
すべての方にオススメできるわけではないけれども…
〇〇展の後は、限定グッズや公式図録のサンプルも、ながめてみてはいかがだろうか。