モチベーションを上げるには? ②「モチベーション」を高めるための My ハウ・ツーづくり前編
モチベーション以前に大事な2つの大前提
モチベーションを上げることも大事ですが、下げてしまう要因を取り除くことはもっと大事です。
そのためには、「心理的安全性」「自律性」を確保することを常に意識して行動することが大事。詳しくは前回の内容をのぞいてみてください。
モチベーションを高めるためのハウツーづくり
ハウ・ツーって自分で応用できるとすごく強力なんですが、応用できないとなんだかなんですよね。
応用できる人とできない人のちがいは、本質~根本原理をつかんでいるかどうかが大きいと思うのです。
なのでこの記事では、
「モチベーションの本質」
についての理解を目指すことを目的に、以下のステップを踏みます。
① ハウ・ツーと本質について
② 具体と抽象を行き来して本質を探す
③ 人間なら誰しもに共通する性質に注目する(具体→抽象)
④ モチベーションに関連する人間の性質を見つけ出す(具体→抽象)
⑤ 各性質のスイッチの入れ方を見つける(抽象→具体)
⑥ お子さん(自分)を観察して理解に努める
⑦ 手に入れた選択肢のうちどれを実行するとよいか判断して実行
⑧ フィードバックループ
これによって、「ハウ・ツー」を自分でつくり出すための「ハウ・ツー」をお伝えできればと思います(笑)
① ハウ・ツーと本質について
「モチベーションをあげるには?」と調べてみると
アメとムチの使い分けだ
叱っちゃだめだ
叱ることも重要だ
ほめるのがよい
ほめるのはダメだ
などなど
「結局どれが正しいの?」
「どれも正しいんです」
「は?」
なんてことになりがちな気がします。
ここであげられているのは、「具体的な手段」、ハウ・ツーです。
じゃあ、どうやってこのハウ・ツーがつくられたの?
たまたまある子に成功しただけかもしれませんが、ちゃんとしたハウ・ツーには、ちゃんとした理論があります。
そのおおもと、「本質」を理解したうえで、
「この場合にはどのハウ・ツーを選ぶか」
この判断ができるようになって初めてハウ・ツーを使いこなすことができるのかなと思うのです。
「本質」あっての「ハウ・ツー」であり、「本質」をすっとばした「ハウ・ツー」はときに効果が出ないばかりか大きく判断をまちがうことも。
② 具体と抽象を行き来して本質を探す
さて、というわけで「モチベーション」に関する「ハウ・ツー」に飛びつく前に「本質」を探っていきましょう。
それには、「具体」と「抽象」を行き来します。
この行き来を何度も繰り返すことで「本質」を見つけ出す力がついていくはず。
こうしたアプローチは授業でもこどもたちと行っています。ぜひ身につけてもらいたい力です。
試しに、疑似ワークショップ的に行ってみたいと思います。
③ 人間なら誰しもに共通する性質に注目する(具体→抽象)
さて、ワークショップを始めてみましょう。
何かを考えるときには羅針盤があると便利です。
まず以下の「人間誰しもが持つ共通の性質」を踏まえた上でワークに入りたいと思います。
誰しもが持つ共通の性質
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自分ごとだと真剣に考える確率が高まる
教わったことより自分で考えて見つけ出したことほど使える智慧になりやすい
人は論理的正しさよりも感情に動かされる
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では、スタート!
質問:あなたはドイツ(任意の外国)に移住してドイツ語(現地の言葉)をイチから勉強しなくてはいけない状況にあります。勉強のモチベーションが上がるのはどんなとき?
考えられる具体例をあげてみるので、あてはまるものの番号を書き留めてみてください。
ほかにも自分で思いつく具体例があればどんどん書き留めてください。
ドイツ語ができなくてすごく困ってる・・・
自分のドイツが通じた!
ドイツ人と会話ができた!
先生がイケメン♡
先生にほめられた♡
試験に受かると受講費がもどってくる♡
一緒に勉強する仲間がいる♡
ドイツ語(の勉強)自体が好き♡
ドイツ語ができる自分になりたい!
ドイツ語で誰かの役に立てた!
仕事(ビザ取得)に必要!
④ モチベーションに関連する人間の性質を見つけ出す(具体→抽象)
次のステップは、具体から抽象です。ここでは、感情に注目すると抽象化しやすくなるでしょう。以下はあくまで例です。
〇具体 →★ 抽象
〇ドイツ語ができなくてすごく困ってる
★生活上の必要性、心配・不安・悩みを解消したい
〇自分のドイツが通じた!
★成功・達成・成長の喜び
〇ドイツ人と会話ができた!
★成功・達成・成長の喜び
〇先生がイケメン♡
★その場にいるだけで楽しい・高揚感
〇先生にほめられた♡
★認められた嬉しさ
〇試験に受かると受講費がもどってくる♡
★物的報酬への期待感
〇一緒に勉強する仲間がいる♡
★仲間意識・連帯感
〇ドイツ語(の勉強)自体が好き♡
★興味関心が満たされる嬉しさ
〇ドイツ語ができる自分になりたい!
★成長できる喜び・誇らしさ・なりたい自分
〇ドイツ語で誰かの役に立てた!
★貢献感
〇仕事(ビザ取得)に必要!
★生活上の必要性、心配・不安・悩みを解消したい
ご自身で書き留めた具体例についても抽象化してみてください。
つづき書いてみました。
そろばん教室やってます。