短歌連作「rob/sub」
片翅をもがれて振れる鬼蜻蜓 実存は怪しくてこんなにも
高校の時知り合ってたらきっとマーブル模様だっただろうね うるさい9月
笑わなくなった従姉妹の右手には月の剥げた絵札 鯉が浮く
秋の停車場で萎びた朝顔を千切る 集団下校の匂い
Wedding cakeに満ちる水面の重み した/してくれた事柄
持ち去った季節を覚える義務があり 夜間急行は嘶き声で
それからの fuel 生活の記録と fossil わたしが雪原になる
ハイウェイを過ぎるあなたの寝癖には Dm7 火の匂い