短歌連作「指先」
たそがれを白鷺がゆく相槌のかわりにあなたの手を握ってる
祝祭を恐れ草葉の陰で吐く あなたが入れるまぼろしの手指
고인물은 썩는다(コインムルンソンネンダ)まだ友達が階段をのぼるのを待ちながら
社会から流氷をなぞりゆくここち 狂おしいほどピースの写真
心当たりがある人は手を挙げて逃げない鳩がいるバスプール
またはまばたきとなりたい脳内のwisdomは蝶のページ破れて
返されなかったピンバッジの穴に雪が降らない街のかがやき
こわれそうな夜だとしても指先のふくらみがもつたしかな燈
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