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[参加感想] 「ニュースは『サブスクリプション2.0』で蘇るか?」3つ+1の学び
2019年9月14日(土)に、早稲田大学メディア研究所「メディアの将来像を考える会」シンポジウム「ニュースは『サブスク2.0』で甦るか?」に参加してきました。
こういったシンポジウム参加も初めてなら早稲田大学に来たのもはじめて。お上りさんよろしく、開場すぐの12時ちょっとについてしまいました。なので人のいない教室の様子をパチリ。(冒頭写真)
シンポジウム自体は13時の開演から17時半の終わりまで、途中の休憩は1回(10分強)だけという中身の詰まったものでした。以下構成です。
第一部 松井正氏による解説および以下ゲスト4名による講演
・「noteはなぜ受け入れられたのか~その理由と売れるコンテンツの秘密」
加藤貞顕氏(ピースオブケイク代表取締役CEO)
・「サブスクリプション2.0は従来の月額課金とどう違うのか」
大東洋克氏(キメラ代表取締役COO)
・「ジャーナリズムをデジタルで売るには~RONZAの挑戦」
吉田貴文氏(朝日新聞 論座 編集長)
・「アグリゲーションがファンを集める~雑誌読み放題dマガジン成功のカギ」
佐々木啓悦氏(NTTドコモ コンシューマビジネス推進部書籍ビジネス担当)
第二部 上記ゲストによるパネルディスカッションおよび質疑応答
上記を拝聴して得た、自分なりの学びを3つほどあげます。
1.プラットフォーム(Yahoo!ニュースやスマートニュース等)からのアクセスは、メディアに一定の認知効果をもたらすが、サブスクリプションで課金してくれるロイヤルユーザーを育てるにはいたらない(プラットフォームで記事を読む人はどこのメディアの記事か気にしない)
2.昔、本は役に立つことを書いていれば売れた。今、WEBではそれにプラスして面白さが必要。そして、昨日読まれたコンテンツが今日見られるコンテンツとは限らない。書き手と読み手をいかにマッチングさせるかが重要である。
3.PV目的とサブスクリプションへの誘導目的では、サイトづくりが違う。
そして、サブスクリプションと直接は関係ないですが、プラスワンとして
+1.電子書籍は無理ゲー。コンテンツのマーケティングが完全にプラットフォーム側に握られている。デジタルなのにコンテンツが閉じている。電子書籍は本のエミュレーションに過ぎない。
本シンポジウムでは、質疑応答を含め、既存メディアさんの持つ危機感がひしひしと伝わってきました。まったく業界の違う人間が座っていていいのかと思うほど。
また、個人的にうなずけたのは、出版はディストリビューションを取り次ぎと本屋が、ファイナンスを取り次ぎが担い、新聞はディストリビューションとファイナンスを販売店が担っていたため、出版社・新聞社はコンテンツの作成に力を入れていればよかった。しかしネットにはそれらがない、という加藤氏の指摘です。どんな商品もそうですが、適切に消費者に届ける仕組みがないとはじまりませんよね。
もっとテクノロジーが進歩して、こんな場末のnoteに書かれた記事も、読みたいと思う人に適切にレコメンドされる日がいつか来るといいのですが。