映像の中のベトコン
先日、NHK『映像の世紀』の再放送を観た。
ベトナム戦争においてゲリラ戦を展開し、米兵たちを恐怖に陥れたベトコン。
第三世界という弱者寄りの視点で見ると、胸がすくような出来事とも言える。
しかしながらベトコンの強さには、一抹の哀しさを感じる。
生き残るために強くなり、ときに残酷にならねばならなかった人々――。
クルドの兵士たちも、そうかもしれない。
のどかな土地に暮らす民を冷徹な戦士に変えるものは何か?
大国や強国による暴力への抵抗というだけでは説明がつかない物凄さがそこにある。
古来より人間が持つ闘争本能・狩猟本能を見る思いがする。
つまり、ある種の先祖返りなのだ。
ただし北爆や枯葉剤の酷さを思えば、ベトコンがしたことなど実にささやかな抵抗に過ぎないだろう。
※写真は『映像の世紀』のものではありません
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