1979 ~口裂け女のいた頃~
1979年、日本中を「口裂け女」の恐怖が席巻した。
これは、同年の初頭に起きたイラン革命への不安が関係しているのだろうか。
それまで世俗的・親米的だった国が、突如としてイスラーム主義の反米国家になったというインパクトは大きかったはずだ。
実際、この革命は第2次オイルショックやイラン・イラク戦争(1980-1988)を誘発した。
また、革命後のイランでは、女性は公共の場で「ヒジャブ」と呼ばれるスカーフを着けることが義務化された。
口裂け女はマスクを着けているとされるが、彼女の場合も着用を強制された存在と言える。
世間のまなざしにより、裂けた口にコンプレックスを抱いているという説があるからだ。
口裂け女は、革命が生んだ問題をいち早く喝破していたのかもしれない。
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