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コロナウイルスは左翼思想の夢を見るか?
日本のGDPが下がっている。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6393627
緊急事態宣言下で経済が活気づくわけがないのだから、当然といえば当然だ。
こうした状況について、「脱成長」を掲げてきた左寄りの人たちはどう思っているのだろうか。
もちろん、貧困が拡大する現状を理想的と捉えてはいまい。
だが表面的には、コロナショックは左翼思想と共鳴しているように見える。
左翼の人たちは何故かオリンピックが嫌いで、今回の東京五輪にも反対していた。
そこへコロナが出現し、去年の開催が延期された。
そして、ラストチャンスとなる今年の開催も危ぶまれている。
コロナは反オリンピック派の強力な味方と言って差し支えない。
逆に、コロナのリスクを軽視して経済優先を推し進める保守派は、オリンピック開催にも前向きだ。
ならば開催推進派は、五輪中止で予想される経済的ダメージがどの程度かを示す義務があるだろう。
左翼にせよ保守派にせよ、コロナを憎みきれていないのが奇妙だ。
左翼は政敵を攻撃するためにコロナの脅威を利用する。
保守派は持論を押し通すために、その脅威を矮小化する。
しかしながら、ウイルスを憎む以上に政敵や論敵を憎んでいては国家が、そして世界が一丸となって未曾有の危機に立ち向かうことはできまい。
コロナウイルスを倒せるのは、政治的立場やイデオロギーを超えた連帯、つまりはシンクレティズムなのである。