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2022年12月の記事一覧

『賢者の書』喜多川泰

『賢者の書』喜多川泰

先日、喜多川泰さんの講演会に行った際に注文した一冊が届いた。

いくつになってもサイン本は嬉しい。

著者が私を知らなくても、そのとき名前の文字列をなぞってくれたという一瞬のつながりが嬉しいからだ。

喜多川さんの本を読むのは二冊目になる。

「ファンタジー×自己啓発」という異色の本書。

世界各地の賢者に会い、教えを乞うことで賢者の書という一冊の本を完成させる旅に出た少年サイードと、自分の人生に

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『氷点』三浦綾子

『氷点』三浦綾子

雪の匂いがある。

静謐で静かな匂い。

この作品が書かれた1964年ころとは比べ物にならないかもしれないけど、いまも北海道の冬は寂しく、厳しく、美しい。

生まれてこの方、北海道に暮らしている。

共感できるとか、わかるといってしまえば安易かもしれないけど、三浦綾子の小説から立ち上る匂いはまぎれもなく北国の匂いで、それにとても心安らぐ。

三浦綾子の代表作ともいえる本作を初めて読んだ。

なぜか

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『よくがんばりました。』喜多川泰

『よくがんばりました。』喜多川泰

同居人は教員だったころ、学級文庫に喜多川さんの本を置いていたという。

私はその話を聞くまで喜多川さんのことを知らなかった。

学級文庫は家に引き上げてきたから、家にはたくさん本があるけど、今にいたるまで読んだことがなかった。

そんなとき、近所で喜多川さんの講演会があるというので、参加することになった。

講演会に行くというのに著書を読んだことがないというのはいかがなものかと思って読んだ一冊。

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『千年の読書 人生を変える本との出会い』三砂慶明

『千年の読書 人生を変える本との出会い』三砂慶明

最近は、本をたくさん読んでいる。

読む量と感想を書く量が一致していないので、読んでは書かなきゃ…と自縄自縛。

本来別に強要されるものでもないけど、何を読んで何を思ったか忘れてしまいそうになるから、記録としてやっぱり残したい。

人が読んでいて、勧められたので本書を読んだ。

書店員として数多の本に触れてきた三砂さんによる読書案内。

生きづらさや幸福、死など親しみのあるジャンルから、お金や食な

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