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読了!鈴木涼美「身体を売ったらサヨウナラ」


《粗筋》
まっとうな彼氏がいて、ちゃんとした仕事があり、昼の世界の私は間違いなく幸せ。でも、それだけじゃ退屈で、おカネをもらって愛され、おカネを払って愛する、夜の世界へ出ていかずにはいられない――「十分満たされているのに、全然満たされていない」引き裂かれた欲望を抱え、「キラキラ」を探して生きる現代の女子たちを、鮮やかに描く。


《感想》
慶應卒で東大大学院卒で元AV女優の著者。個人的にとても興味深くて評価悪かったけど読むしかなかった。俺は楽しく読めた😊


《引用》
わかってる。シャネルに囲まれて独りぽっちで夜を過ごすのは嫌だし、だけどどんなに働いてもシャネル1つ買えないのはもっと嫌だし、高い服を着たいし高い商品でありたいし、愛してくれないと嫌で、愛してくれるだけじゃ嫌なのだ。(P8)

セックスを神聖視していないというだけで本当の愛を知らないというレッテルを貼られちゃうような卑屈な世の中で、お酒の席で、笑顔と胸の谷間の代償にオカネをもらえばつまらない女だと片付けられる世界で、ワタシたちは証明できない愛情を信じて、盲目的に1人を愛し、幸せになるように教えられてきた。(P10)

でも本当は愛なんて、オカネをかければより煌めくのに。(P12)

私たちは100万ドルの価値がある身体を、資本主義目的遂行のためにいつでも市場にさらすことができた。(P30)

積極的に汚れることが、どうしても必要な時期ってあるのよね。オトコは、クソであればクソであるほど、たまに私たちのごみ生活を飾る、最高のごみになる。(P43)

以前、別れたオトコが両親に宛てて、私があられもないポーズで全身をさらしている写真や映像を送られたことがある。うちの親も結構つらい思いをしている。ポルノはリベンジに使うべからず。素直にヌクのに使っていただきたく!(P127)

(2021/10/16)

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