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高校生のときに身に着けておきたかったこと(生活技術)

高校生の自分に教えてあげたい。
大人になって初めて、大事さが分かったこと。
その時、誰かが教えてくれていたら、身に着くまで何回も何回も教えてくれていたら、人生は違うものになっていた。
だから、いま、高校生の人は知っておいてほしい。

①睡眠時間しっかり取ろう。
しつこいくらい繰り返すけど、すごく大事。

②バランスよく、十分な食事を取ろう。
まだ成長期。身長の伸びは止まっても、脳やホルモンバランスなどはまだ整いきっていない。ダイエットは、完全に大人になってから。

③歯を丁寧に磨こう。
永久歯は一生の財産。再生しない。
虫歯だけじゃなく、歯槽膿漏の予防に歯周ポケットをしっかり磨く習慣をつけよう。歯槽膿漏は早い人で20代から始まるとも言う。
私が歯医者さんにすすめられた方法は、お風呂で湯船につかりながら20分以上丁寧に磨くこと。歯茎の血行が良くなっているので、歯磨きに適しているそうです。

④学校の勉強をしっかりしよう。
まだ勉強の価値がわからないかもしれない。
「勉強しろ」と頭ごなしに言われて、反発しか感じないかもしれない。
でも、勉強は生きていくうえでものすごく大事。
勉強ができると、まず人生の選択肢がすごく広がる。つまり、学歴社会。でも学歴社会は悪いことではない。学校や共通テストの点数「だけ」で測られるのは、この世でも非常に珍しい公平な基準です。それ以外の選抜は、性別や差別、偏見、コネ、採用側の都合、出来レースなど、まったく「公平」ではないのが、この世の在り方。コネとか金とかを持たない人にも、テストの点数は、いちおう公平につけられることになっている。
また、勉強しておくと、だまされにくくなる。「水に向かって励ますと腐らない」とか「絶対に儲かる株の買い方」とかにだまされて、大事な人やお金を失わないで済む。

⑤ちゃんとした性教育の本やマンガを読もう。
妊娠や性病について学ぼう。自分の身体も心も守れるように、大事な人の身体も心も守れるように。
「オレ(あたし)のこと好きなら、できるよね?」というのは、あなたの好意を逆手に取った脅しです。あなたのことを大事にしてくれていない。それは愛の言葉じゃないです。

⑥恋愛は「魔法の杖」じゃない。
恋愛は、基本的に自己愛の延長です。とくに「よく知らない相手と運命の恋に落ちる」パターンは、ナルシシズムそのものです。「その相手が自分を好きになってくれることによって、自分の価値が高まるように感じる」のが、恋愛です。
自己愛が無いと人は健全な精神状態を保っていきられないので、自己愛が悪いわけではないです。
恋愛が基本的に「自己愛の延長」と知っておくべきなのは、「運命の恋」に振り回されて、大事なもの(時間、機会、健康、主体性、お金など)を失う可能性が多々あるからです。
創作物では「高校生と先生の恋愛描写」を見かけますが、高校生は基本的に子どもで、子どもを性的に搾取する大人はクズ中のクズです。

⑦いじめられたり、殴られたり、のぞまない性的なことをさせられていたり、毎日苦しいことがあるなら、周りの大人10人に相談しましょう。
また、各地の相談センターや相談機関を調べて連絡してみるといいです。
間違っても、SNSで「今夜泊めてほしい」とか書きこんではいけません。また、宗教関連のところにも連絡しない方がよいです。

⑧お金の勉強をしよう。
お金ってなんでしょう?毎日、生きていくのにどれくらい必要でしょう?自分が一生の間に使うお金は、どれくらいでしょうか?どうして借金はよくないのか、考えてみたことはありますか。簡単に手に入るときには、自分の何を交換に差し出しているのか、考えてみましょう。

⑨体を清潔に。
中学編と同じですね。

⑩自己顕示欲を意識しましょう。
「注目されたい」「認められたい」という気持ちがあるのは、当然です。ヒリヒリするくらい、自己顕示欲を感じる人もいると思います。
ただ、「注目されるために何をするのか」「それが割に合うのか」「どれくらい影響力があるのか」という、自分を冷静に見つめる視点を持てるといいな、と思います。
自己顕示欲の結果、SNSなどで「炎上」するケースがあります。軽い気持ちで行ったアルバイト先での行為(飲食店の厨房で、客に出す前の食品に不潔なことをした写真をSNSに投稿するなど)によって、顔・名前・出身学校等が特定されて、検索すれば一発で名前が出てくるような事態になれば、さまざまなことでリスクを負わなければなりません。
どうして注目されたいのか、という気持ちに目を向けてみるとよいかもしれません。

⑪将来のことを考えよう。
どういう人生を送りたいのか、どういう人間になりたいのか、どういう仕事がしたいのか、いろいろ考えてみよう。そこにたどり着くには、どういう通過点をクリアしていくべきなのか。少しずつでも考えてみよう。
「行きたい場所」はどんな無謀なところでもよい。
どんな無謀な夢でも、思い描いてよいのです。
そこへたどり着けるように、小さな一歩を、今日、踏み出せばいいのです。

⑫たくさんの表現物に触れてほしい。
中学編と同じですが、高校生になると一人で行ける範囲も広がるよね。
大きな博物館も、物おじせずに行ける。大きな図書館にも足を伸ばしてみてほしい。機会があるなら、いろいろなスポーツも体験してみてほしい。留学やスクーリング(英会話集中講義とか)、旅行もぜひ。
旅行は、保護者と行くのが恥ずかしくなる年ごろではあるだろうけれど、チャンスがあるならぜひ連れて行ってもらってください。たぶん、そこに行ったことは大きな経験になるから。
安全には気をつけて。

⑬世界は広い。ここだけが生きる場所じゃない。
今、いる場所がとてもしんどくても、出ていくことはできる。
今、周りにいる人たちがあなたを侵害していても、その人たちと違う人に出会うことは、生きて、出ていこうとする限り、可能だ。


私は、高校生のとき絶望していた。
勉強の仕方もわからなかったし、ここから出ていける希望なんか持てなかった。
毎日毎日息をするだけでせいいっぱいだった。
そんな人生でなければ、と今でも思う。
高校生のときに、こういうことを知っていれば、と思う。

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