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真面目にマリファナの話をしよう② 科学的に見る大麻の医療効果や危険性、依存性
※本記事は怪しい薬物や違法な製品を推奨するものではなく、科学的根拠を基にマリファナの健康利用について考察するものです。
前回は、マリファナが非合法になった背景についてお話しました。
過去記事。
法律上は禁止になりましたが、マリファナは実際どのように危険で、どのくらい依存性があるのでしょうか。
また、お酒やアルコールはデメリットや依存性があるにも関わらず、広く嗜まれています。
それらとマリファナ、また他の薬物とはどのような違いがあるのでしょうか。
ということで今回は、【マリファナが人体に及ぼす影響】についてお話していきます。
●マリファナが禁止されてからの世界
前回の記事で、よくわからないまま世論によってマリファナが禁止されたというお話をしました。
しかし時は経ち1960年代、
・アメリカ連邦政府が秘密下でマリファナの人体実験を行っていたこと
・マリファナを危険だとする科学的エビデンスが乏しいこと
・あまりにマリファナ所持者が多く、検挙や裁判のリソースが使われすぎていること
・反ドラッグ活動に熱心だったニクソン大統領が失脚したこと
などを理由に、マリファナ合法化運動団体が立ち上がりました。
1974年にはマリファナ専門誌が発行され、1970年代後半にはカリフォルニア州、コロラド州など10つの州がマリファナの非犯罪化を実現しています。
●マリファナの医療利用
1975年、ワシントンDCの青年が自宅でマリファナを栽培していたとして逮捕されました。
この青年は、マリファナを吸ったときに自分の病気の症状が軽くなることに気付いたものの、マリファナを入手する手段が乏しいため自分自身で栽培していたそうです。
結局「医療上の必要」があると裁判で認められ、青年は無罪を勝ち取りました。
それだけでなく、新薬の開発を目的として合法的にマリファナを栽培している機関からマリファナの支給が行われることにもなったのです。
その後今に至るまで、エイズ、ガン、てんかん、うつ、アルツハイマー病、パーキンソン病などへの効果が医療界から認められています。
『Weed the people』という医療ドキュメンタリーがNetflixにて視聴できるため、登録している方は観てみてください。
●マリファナの依存性と有害性
結論から言うと、マリファナの依存性と身体的有害性はどちらもアルコールやタバコよりも低いとされています。
しかしアルコールやタバコと同様、脳が発達途中の未成年は依存症になるリスクが高いなどもわかっています。
2007年にイギリスのブリストル大学から発表された論文にて、マリファナやその他の医薬品、嗜好品、薬物を比較した結果が以下の表です。
●WHOによるお墨付き
マリファナは100以上の有効成分によって構成されていますが、その中で中心となるのはTHC(テトラヒドロカンナビノール)とCBD(カンナビジオール)です。
簡単に言うと、THCはいわゆるハイになる成分で、CBDはいわゆるリラックスする成分です。
面白いことに、THCとCBDには「アントラージュ効果」があり、個々の成分を別々するより、同時に摂取したほうが最大限の効果が発揮できることがわかっています。
THCに関しては議論が分かれるところですが、CBDに関しては2017年11月にWHO(世界保健機関)が以下のような公式見解を発表しています。
・CBDには乱用や依存症のリスクは認められない。
・臨床実験でてんかんの治療に効果があることがわかっている。
・その他複数の疾患についても、効果があることを示す予備実験がある。
・報告されている副作用は、CBDとその他の薬剤との関係によるものであり、CBD自体の安全性は高い。
・CBDの嗜好的使用が問題になっていることを示す証拠はない。
引用元:真面目にマリファナの話をしよう 文藝春秋 2019年8月
●次回予告
次回は【マリファナの日本での扱い】について。
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