#170 「2060年過ぎれば少子化は問題にならなくなる」って甘すぎる
ここまで日本のダメなランキングを見てきました。
自虐はイヤだけど、ニッポン礼賛しすぎもどうかと思う。
現実を見よ。
多くの問題点は高齢化にある。
人口ピラミッドを見ると、若い人は大変。
多くの予測は2060年まで。
これは一番ひどいところまでしか見せていなのでは?と疑問が出る。
つまり、「団塊の世代」(今年72歳~74歳)がいなくなる時代になれば、事は過ぎて、もう少し楽な時代が来るのでは?と思う人はいるでしょう。
なんとかがんばってやり過ごせばいいと。マスコミは2060年までとか悪い間だけ見せて騒いでいるんじゃ?
総務省「統計ダッシュボード」で人口ピラミッドで確認してみよう
2020年のピラミッド:団塊は73~71歳
ところが団塊の世代ジュニア 49歳~46歳が出現しているではありませんか。この世代がいなくなる時期を探しましょう。
2045年でもダメです。国の推計はここまで。別の推計を使う。
「PopulationPyramid.net」
2060年でもダメ
やっと真っすぐになるのは、2100年。
でも人口は7500万人に減っています。
まとめると、団塊の世代がいなくなても、ジュニアが控えている。真っすぐになるのは80年後。
この時点では、2035年生まれの人(まだ生まれていない!)が65歳になって、2060年生まれの40歳の人たちに支えてもらう。20歳~65歳は半分もいない。
それでも真っすぐが限界であって、下のような1970年のピラミッドになるわけではないのです。
2100年の若い人にとっても負担は厳しい。今の若い人(まだ生まれていない人も含む)も将来の世代に背負ってもらう。これを忘れないように。
このグラフの頃(1973年)に田中角栄内閣は「福祉元年」と称して高齢者の医療無料化、年金の給付水準の大幅な引き上げなどを行いました。
それで社会保障費が財政の15%に急増しました。
それが可能なのはこの形だったからで、しかもこの形がずーっと続くという甘い推定を作成し続けたからです。
それまで日本人に「年金をあてに老後を生きる」などという考えは無かったのです。老後というものは、子どもとの同居や仕送りで生きるものだったのです。
じゃあ何故やったかって?
もちろん自民党の「バラまき福祉」だったわけです。
明日は総選挙です。