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自然の色彩 ~桜染め~

百花に初登場の桜染めをカンタンにご紹介いたします。
名匠による技と、はんなりと柔らかな色合いをぜひお楽しみください!!


桜染めとは・・・?

名前を聞いて、なんとなくイメージが出来る方も多いかと思います。

染め上がる色は春の空を埋め尽くす桜の花の色でしょうか?
だとすると、染めるために使う部分は花びらなのでしょうか??

ここで簡単に解説していきます。

【村上】エディタ用画像 - 2021-09-03T110444.606

桜染めで用いるのは桜の枝の部分だそうです。
特に、春の少し前の花が咲く直前のもの。
枝というと「茶色・黒」を想像しますが、煮だしていくことでキレイな赤やピンク色が出てきます。

その色素を布に染み込ませていきますが、しっかりと定着させるために媒染が必要となります。
アルミ・胴・鉄などを含む媒染を行ってから、抽出した液体に入れて染めていきます。

濃い色に染める時は、別の色が混ざらないように短時間の染色を何度も繰り返して染めています。


染め上がった布は天日に干して乾燥させて完成します。


名匠の手からうまれる色と作品

この作品たちが作られる舞台は京都。

数多くの受賞歴を持ち、国内外で作品展に参加される染めの名匠である市川純一郎氏が手掛けています。

【村上】エディタ用画像_2 (1)

桜染めは使用する桜の品種や季節、環境等によって抽出される色合いがガラッと変わってきます。

一般的にはソメイヨシノが有名な品種ですが、今回ご紹介する作品で使用するのは「山桜」です。
ソメイヨシノと比べると、控えめな見た目ではありますがその姿がまた可憐で儚い印象です。

【村上】エディタ用画像_2

この山桜の樹皮を煮だした染液で下染めを行い、その上から別の色などを重ねることで柔らかな色を出しているそうです。


自然と和のコーディネート

『着る事でやさしい気持ちになれたり、心が豊かになるようなそんなきものを創りたい』という創作への想いがそのまま伝わってくるような作品です。

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品格がありながら、洋服感覚のような身近な色使い。

見て・着てこそ味わえる着物の楽しさを一層引き出してくれることでしょう。

【村上】エディタ用画像_2 (3)

自然の力と伝統技法によってつくりだされる『和のコーディネート』をぜひ体感してみてはいかがでしょうか?


今回は百花初の「桜染め」についてご紹介いたしました。

自然がつくり出す色や風合い、環境などによって仕上がりもそれぞれです。
だからこその特別感や、コーディネートを楽しみながら着物だけでなく自然や伝統を大切にしたいですね。

最後までお読みいただきありがとうございました✿


きもの百花 ~HYAKKA~
きもの、人、時ー和のスタイルアップを目指す、着物マガジン


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