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全上司のみなさまへ

怒らないで下さい。あなたが怒ると、私の心が痛みます。切ないんじゃありません。顔面蒼白系の痛みです。自分のことを好きでいろってよく言いますよね。あれ、自分のこと嫌いになるのはなぜでしょうか。私は他人の影響だと思います。誰かに否定されて、怒られて、そういう攻撃を食らっているうちに自分は能無しなんだとか思うようになるんですよ。生まれた時から自分のことが嫌いだなんては人いないでしょう。

メンタルが弱いとか言いますよね。根性がないとか言いますよね。あれメンタル弱くて、根性なくて何か悪いんでしょうか。メンタルが弱いで片付けるのは危険だと思いませんか。だって心が壊れるのはメンタルが弱いからではないでしょう。誰かが攻撃するから壊れるのです。誰かが壊したものは、簡単に取り戻せないのです。心は気分でどうにかなるものではありません。なんとかなる!プラス思考!大丈夫!って、そんな言葉は心の薬にはならないのです。

心が壊れてしまったら、数ヶ月では治りません。何年もかけて、ずっと壊れた心と付き合っていくことになります。芸能人が心に問題を抱えても数ヶ月だけ休んで復帰するのは、とても不思議なことなのです。死にたくもなりますよね。だって自分は能無しで、何も出来なくて、職場や学校にいくことすら出来なくて、誰にも必要とされていないと思っているのですからね。でも死なせたらダメなのです。死を選ぶのも自由のうちと考える人もいるでしょうが、死を選ぶのは今心がダメになっているからです。心が健康な状態で、自己肯定感と共に死を選ぶ人がどこにいますか。自由なんて言って考えることを放棄するべきではありません。
あなたの一言で、あなたの行動で、心が軽くなる人がすぐそばに居るのです。

人を突き動かすものに、強制勢力というものがあります。やらなければ罰を与えるというものです。例えば単位を落としまくったら留年とか、暴力行動に走ったら退学とかそういうものです。罰は受けたくないので人は動きます。
会社でいえば、仕事が出来なければ怒られるという例があります。これが、企業を真っ黒に塗りつぶしているいわばペンキではないでしょうか。怒っておけば、怖くなってちゃんとやるだろうとか、ダメなことだと分かって次からはしないだろうとか、安易な考えですぐに怒る、精神的苦痛を与えることがあると思います。ですが人間怒られたところで失敗しないロボットにはなれません。ミスを起こします。1度言われただけで分かりません。にも関わらず、罰を与える側は1度注意すれば完璧ロボットになると思っているので2度目のミスをすると腹を立てます。3度ミスをするとはらわたを煮え繰り返します。そしてもはや勢力にはなり得ない罰を与えます。それが言葉の暴力です。ときにはその罰が物理的な暴力である場合もあるでしょうが。言葉の暴力で傷ついてしまった心はもう死んだも同然です。

心が死んでいるのに身体は生きているなんて、鬼畜としかいいようがありません。当事者からしてみれば、「最悪」の一言に尽きます。たった一言です。たった一言で心は死にます。なのに1度死んでしまったら、生き返らせるのに一生かかります。バックグラウンドも大して知らない、大嫌いな上司が放った一言で、一生の苦しみを抱えることになるのです。1度抱えてしまったらもう二度と手放すことができません。だれかが半分背負うなんてことも実際には無理です。心を少し回復させて、笑顔を取り戻しても、ふと夜にあの上司の言葉がよぎります。あのときの状況が思い浮かびます。あのときの心拍感を思い出して、あのときの恐怖感が蘇ります。涙を流しても記憶を消すことはできません。当然ですがもう会社にも行けません。ショッピングなんてどうでもよく、近くのスーパーに行くことすら危ういです。下手したら自分の部屋から出るのも危ういです。会社はもちろん退職。次はどこでどうやって生計をたてればいいのでしょうか。いい職場なんて顔隠してるから分からないですしね。もはや「最悪」どころじゃありません。

ハラスメントをしてはいけないのは、処罰が下るからではありません。このようになる人を無くすためです。ハラスメントによる処罰を恐れるのではなく、ハラスメントによって人の心が死ぬことを危惧すべきです。殺人は罪に問われますが心を殺しても罪に問われない。なんとも不思議な世界ですよね。

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