子観察日記#0

11月に子が生まれた。1400gほどの小さい子で、しばらく入院することになった。それから約3ヶ月経った2月16日、無事退院。妻の実家にいる。僕も妻の実家で寝泊まりさせてもらい子の世話をしている。ふと、子のことについて書きたいなと思った。子の写真や動画を撮るのと同じように、子について考えたことを書き残しておきたいなと思ったのだった。

・ミルクを吐く直前に顔を真っ赤にするね。
・手足をばたつかせて暴れるときもあれば、こちらが何をしてもスーン顔が変わらない時があるね。
・かわいくない顔もかわいいし、泣いてる時もかわいいね。
・まばたきが少なすぎるのだけど、目は乾かないのかな。
・子と同じ髪型にしたいな。

思うことがめちゃくちゃある。けど箇条書きだと華がないから、ブログに書いたりたまに歌にして、ちょっと飾りたい。すぐにでもやろうと思った。

子が何かを喋ったり何かを考えられるようになるまでのこと。きっとそれは子の動物期とでも言うべき期間だ。ことばでコミュニケーションをとるのは不可能だし、相手が何を考えているのかを読み取るのも難しい。子自身も「自分とは一体なにものなのか?」などと考えるわけもなく、自分という存在を認識すらしていなくて、ただただ湧き起こる快・不快の感覚を泣いて表現する(もちろん無意識的に)ことしかできなさそうだ。

でもだからこそ、その表現には嘘も偽りも配慮も謙遜もない。僕や妻に気遣うことなく子は泣き喚き続ける。どれだけかわいいねと囁こうが、恥じる顔ひとつ見せない。感情が豊かになって、お話ができるようになることも本当に楽しみだけれど、ことばのない世界で純粋な感覚を基に生きている子を毎日見ることも、ずっと終わらなくてもいいのになと思っている。

そんな子の動物期に思ったことや感じたことを書き残しておきたい。僕自身の核にも必ずあるはずの動物としての自分を、子を観察して思い出したい。手を振り目を動かし力強く乳を飲む子の姿を想像しながら書く。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集