ミサンガが切れる時
4年程前に友達にプレゼントしたブレスレット。
シリコン製だけど、装着すると腕が軽くなるアクアチタンという成分が含まれているらしく、友達は凄く気に入ってくれて、いつも身に着けてくれていました。
プレゼントしたものを使ってくれることが本当に嬉しくて、友達に会う度に、今日も着けてくれているかなと、思わず手首を見てしまいます。
この前に会った時、いつもの左手に着けていなかったので、どうしたのか聞いてみたところ、もう少しで切れそうだから着けないで家に置いてあるとのこと。
何年も毎日着けてくれていたらしいし、着け外しで伸びるゴムだから、いずれ切れるのは当たり前なのですが。
毎日身に着けていたブレスレットが切れることには、何となく、人生の転機の訪れを感じずにはいられません。
四半世紀前のこと。
高校生の時に、アメリカのウィスコンシン州に数週間のホームステイをした時のことを思い出します。
ホームステイ先は牧場を営む家庭で、ポニーが大好きな2歳年下の金髪の女の子が、納屋の傍の草むらに座り込んで、私にミサンガを編んでくれました。
ミサンガを手首や足首にずっと着けていると、それが切れる頃には願い事が叶う。
そう彼女が教えてくれました。
お別れの時には、手作りのミサンガを何本も贈ってくれて、手首と足首にたくさん結んで帰国します。
誰かにブレスレットをプレゼントしてもらったのは、それが初めてでした。
その頃からだと思います。
ブレスレットを着け続けることには、いずれ願い事を叶える力があると何となく信じるようになりました。
もう少しで切れそうなブレスレットは、友達の長年の願い事が叶う前兆だったらいいな。
私の贈り物が、友達の願いを叶える一助になっていたらいいな。
そんなことを、祈るように思いました。
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