二重追い抜き事件
人に声をかけるって勇気がいりますね。僕は職業柄もあり、知らない人へ声かけることには抵抗はありません。知らなくてもバンバン声かけは出来ます。ただ、最初の第一声の勇気はやはり緊張が混じる感覚はあります。慣れない方であれば、声をかけるとは大変なことだと思います。
さて、これは僕が狭い道を歩いていた時のこと。
前で歩いていた中学生3人が2列(3列になるかならないかの境目で)ぎゅうぎゅうになって歩いていました。話しながら歩いてるので速度は遅いです。追い抜きをしようにも、車通りが多い道でしたので、車道にはみ出して追い抜くことは出来ません。なんなら、反対方向から歩いてくる人のスペースすらありません。
そこで僕は声をかけたんです。
「僕たち、後ろ詰まってるから一列になってくれる?」
素直な中学生で助かりました。すぐさま、一列になり、僕に追い抜きできるよう道を空けてくれました。
ありがとう。
その瞬間です。
全く別の、知らない学生さんが、僕の後ろから、ここぞとばかりに出来たスペースを猛ダッシュ。僕と中学生達を追い抜きました。一瞬追い抜くために右足を出していた僕は、すぐに左軸足に足を引っ込めました。
危ない。これは二重追い越しです。
車社会なら大惨事です。
その後に思いました。
僕が声をかけて道を作ったのに…。人によったらこの一言はかなり勇気いりますよね。振り絞って言うと思うんです。むしろ、他人に注意できる人ってどれくらいいるんでしょう。この声かけを見ていたら、後ろの学生君には、追い抜きのウィンカー出してるようなものです。少なくとも、僕が通るまでは待つのがマナーのような気がして。そして、狭くて車通りの多い道だったために、非常に危険です。
追い抜きした彼のような感覚の人って。世の中いっぱいいると思います。たぶん、誰かが剥いていた蟹を許可なく食べちゃう人です。罪では無いですけど、ギルティです。でもきっと僕もそのくらいの小さいギルティはやってるんでしょう。そう思わされもしました。
ここで書くくらいしか発散できない僕も子供ですね。
このモヤモヤ、共感できますかね。