毒親育ちが「メリダとおそろしの森」を見てしまった
会社の同僚がディズニー好きで、誘われてディズニープラスに加入したので、せっかくだからと見たことがなかった「メリダとおそろしの森」を見たら、母娘関係がテーマで感動しつつ、結構なショックを受けた。
あらすじ
メリダが日頃対立状態にあった母親と、結婚のことで揉めて、魔女から「母を変えるお菓子」をもらって母親に食べさせたところ、母親がクマに変わってしまう。母親を人間に戻すため、駆けずり回ったメリダは…という話。詳細はウィキペディアをどうぞ。
途中から完全に母と同一視していた
メリダが何度も結婚したくないと言うのに、母親であるエリノアは全く話を聞かず、メリダの大切な弓矢を暖炉に投げ入れてしまうシーンがある。私の母もそんな感じなので、「うわっ」と思ったときの刺さり方が凄かった。
私は母に、大学受験から、資格試験から、就職から、何から何まで反対されていた。親の敷いたレールを進めという意思表示があったなら、まだそのレールの上で頑張れたかもしれない。でも私の場合、私が自分の意志で決めたことに反対されるばかりで、母の正解を示してもらえなかった。だったらどうすればいいのか示してもらったことは、一度もない。
ひたすら意思表示を否定され続けると、人はどうなるか?自分に自信がない人間に育つわけである。メリダも弓矢という趣味がなかったらそうなっていたはず。
お互いを認めて成長すること
エリノアはクマだったとき、城で、メリダを認めるシーンがある。たったそのくらいのことであれだけ対立してた娘を認めてあげられるのなら、さっさと意地を張るのを止めれば良かったのに。クマになるまで不可能だったのか?
ところで私は母から認めてもらったことなんて、あったかな?思い出せないだけかな?応援してもらったことさえない気がするんだが…。
もうショック、ショック、ディズニー映画でここまでショックを受けるとは。感動している一方で、頭の2/3くらいはショックを受けてくらくらした。
ストーリに足りないところ
自分の場合と対比してしまって、物語に没頭できなかった。その理由は、メリダとエリノアの対立の深さにしては、対話が描かれるシーンが少ないからだ。二人が仲直りする道筋が完全に不足しているように感じた。まあクマとは会話できないからね。
ラプンツェルも毒親育ちで最後まで分かり合えないけど、こちらは最後、毒親が倒される。メリダとおそろしの森とはストーリーの流れが違う。
それにしても、現実はこうはならんやろ。ディズニーのご都合主義に頭ぶん殴られた気分…。毒親育ちは絶対見るな。