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VRゲームで病気の子ども達を治す #未来のためにできること

VR(Virtual Reality)のゲームが治療薬になる。
そんな話を聞いたことがあるだろうか。

そんなバカな…と思うかもしれない。
しかし、すでに世界ではVRゲームは実際の治療に使われている。


自閉症の治療ゲーム

自閉症や、パニック障害の治療。ADHDの治療など。
子どものメンタルの治療がメインだ。
なぜなら、世界中で多くのVRの研究が行われ、特に子ども達にこのようなVRの治療効果が高いことが分かっているから。
アメリカではすでにDrがVRゲームを処方する時代になろうとしている。

残念ながらこのような取り組みは日本では遅れている。
VRゴーグル制作に必要な技術の多くは日本発だというのに。
僕は日本独自の良さを活かしたうえで、子ども達の治療に役立つ、世界に誇れるVR治療ゲームを作りたい

僕は外科医として、日々小児がんの子ども達の治療を行っている。
小児がんにかかる子どもは1万人に1人と比較的まれだが、日本全体でみると毎年約2000人もの子どもが新たにがんを発症している。
これはあまり知られていないが、実は小児がんの治療というのは、成人のがんの治療よりもずっときつい(重い)治療が行われる。
そんな子ども達のためになる、VRゲームを作りたい。

VRの体験は周囲を360度囲まれるため、とてもリアルである。
だからこそ子ども達に効果が高い。
日本独自のキャラクター達とともに、自分の体のことや、がんのことを学ぶ。
そして、実際に襲いかかってくるがんを、抗がん剤(などの治療)の力を借りてやっつけていく。
そんな体験をすることで、子ども達の治療へのモチベーションが高まり、副作用を軽減してくれる。
そして結果として治療がうまく進んでくれる。
…かもしれない。


広島大学病院HPより

そんな“未来”を目指して
小児がんの子ども達のためのVRゲームプロジェクトをすすめている。

VRを治療に活かす取り組みは、もちろん小児がんだけにとどまらない。
成人のがんにも、小児の他の様々な治療分野にも、VR治療が活用できるところはたくさんある。
将来的には様々な分野に広がっていくだろう。
でも、そのためには今、誰かが一歩前に踏み出さないと。

世界の治療薬が日本でなかなか使えない「ドラッグラグ」を、VRの分野にまで広げるわけにはいかない。
そんな想いで、今を未来の子ども達のために駆け抜けている。


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