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「赤き世界での男女」 本多裕樹 詩

「赤き世界での男女」




果てはまだ君がいた時

もう、終わった世界であったこと

見ても見なくても

そこにある幸運


幸せだったときはあったのか

無かったのか

いつも、君は戦い続け

血をながしてきた


お前の中にある炎は

そんなに尊いのか

血をながすのはやめてくれ

犯してきた罪を浄化せよ


罪の日々は戦いの時

君の世の中まぼろしに

日は尽きて

月は赤く輝く


もう、君はここには居れなくて

どこに行こうともそこを去る

夢の中へ逃げてくれ

お前のことを忘れたい


時の果てに逃げもして

血の世界を逃れたが

時の終わりもまたあって

死の日々に安らう日々


君はどこにいようと美しく

君しか見えないドームの中

全ての面がスクリーンとなっていた

終わりにあった夢心地


日々は過ぎ去り時はすぎ

お前の中に消える影

光はどこにあるのかな

花の底には私の血


果てなき終わりさりながら

日々の末にはお互いに

剣を胸に刺してなお

君の笑顔を見ていたのだ




令和5年8月27日

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