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「道を求めて」 本多裕樹 詩

「道を求めて」



何をしにここまできたか

何をしに

何をするために

私たちはここにいるか


それは幸せになるため

何かを達成するためか

たいていの人は幸せになるために生きている

幸せは容易ではないが


あなたのために祝福をする

あなたのために

それが続けば

みんな幸福である


時に迷いし道にある時

光の方へ行けば良い

それで良いのだ

ただ、あなたがそれを受けるかどうかだ


人は寂しく

女は寂しさに耐えられない

男は虚しさをいつもかかえる

どこまでも、一人でいる限りは


あなたのことをいつも思っていた

ただ、思うだけ

それだけで美しい気分になる

恋であろうかそうなのか


どこにあってもさっぱりと

私の贈り物を受け取らず

かえってそれが負担になっていた

お返しができない悲しみ


そんなこともいざ知らず

君を困らせる贈り物

そんなものはいらないと

誰かを通して言っていた


幸せは容易ではない

むずかしいものだ

しかも、

男女の関係においては、


生理的に受け付けないものもあろう

誰でもがそうでない

誰かが君を好きになり

誰かが私を好きになる


仕事をしてはうだつがあがらない

どうしても

ダメな人

そんな私はダメな人


ダメな人と自分で言うには

甘えというもの

自分を卑しめて

それを起爆剤にして大きな仕事をする人もある



ただ、そんな幸福も

いつもあるようにするのは

家族の灯火であろう

そこにしか咲かない花もある


あえて人の正しき道を捨てて

幸福から遠ざかる人もある

道士はいつもそうだ

彼らは人でないから俗世から離れている


人はいつも道士であれば

何も求めなくていい

無為の中に自然があり

自由気ままな芸術家であるのだから



さて、太陽が登り

夕刻において

月が黄金色に輝いている

空を眺めて永遠を見て人の世を離れる




2024年5月10日 本多裕樹 記

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