『碧と海』 連載小説【18】
『ペンション アリゾノ』に戻った俺は、ランドリーで海水に浸された服を洗った。その間にシャワーを浴び、歯を磨いて洗濯物を干した。そこまでしてから、ベッドに寝っ転がって、スマホに届いたメッセージをチェックした。開け放した窓から入ってくる風を感じながら。洗濯物が時々風でなびいて、洗剤の甘い香りが広がる。早瀬は明日香さんをタクシーに乗せに行ったっきりまだ帰ってこない。
桂木からメッセージが来ていた。
「昨日は気まずい感じになっちゃってゴメン。あのさ、ちゃんと話ししていい? 近