見出し画像

「ほんのれんラジオ」を聴いていたら読書熱が復活した


わたしは中国語の学習のために台湾華語のPodcastをよく聴くのだが、たまに日本語のPodcastも聴く。

先日、たまたまレコメンドにあがってきた番組が目に入った。
「ほんのれんラジオ」
へえ、松岡正剛さん主宰の「編集工学研究所」がやっている番組なんだ、と思って聴き始めたんだが、これがおもしろかった。

その時聴いたテーマはシリーズ20「決め方、どう決める? 「みんな納得」はあり得るか」。

4人の編集者たちが5冊の本を読んで、民主主義ってなんだ?といった「問い」をめぐっておしゃべりしていた。本の内容の紹介というより、本を介していろいろな問いや思考の発展が繰り広げられるのが、おもしろかった。

そのシリーズを最後まで聴いたあと、俄然本が読みたくなって、kindleで『民主主義とは何か』宇野重規(著)を購入。さらに話の中に出てきた「コテンラジオ」というPodcastの"民主主義”の回も聴き始めた。

老眼になってから紙の本が読めなくなって(字が小さい)、重い本を手に持って読むのも疲れるようになってしまって、がっつり読書からかなり遠ざかっていた。たまに読んでも、すぐに眠くなってしまって集中できなくて、積ん読本ばかりたまっていたのだが。

「ほんのれんラジオ」でざっくり本の概略を知り、編集者たちの意見や感想を聴いた上で本を読むと、あら不思議、すいすいと頭に入っていくじゃないですか。"民主主義”なんてテーマ、途中で投げ出したくなるような小難しい内容だけど、いきなり大海に飛び込むのではなく、「ほんのれんラジオ」が投げてくれた浮き輪につかまって、泳ぎ切ることができた、って感じ。

ほんとにここしばらく読書離れしていて、もう難しい本は読めないなあ、なんて思っていたから、久々に硬めの本を完読できて、自分でも「あれ、できるじゃん」嬉しかったのである。

これに勢いづいて、ほかのテーマ(シリーズ)も聴き始めた。

シリーズ18「笑うカドには? 場を突破するチカラ」を聴いて読んだのは
『感情は、すぐに脳をジャックする』佐渡島庸平、石川善樹(著)
『トークの教室 ─「面白いトーク」はどのように生まれるのか』藤井青銅(著)


シリーズ21「なぜわかり合えないのか? それぞれの物語を超えて」から
『他者と働く─「わかりあえなさ」から始める組織論』宇田川元一(著)
『断片的なものの社会学』岸政彦(著)


シリーズごとに5冊の本をヒントに話をしているので、5冊全部読みたいけれど、なかなか。それでも、今までのことを思えば、読書ペースが早い。

そうそう、あと、今まではこういう人文書は、自分で購入するほどでもない、図書館で借りればいい、と思っていた節があり、それで図書館に行くかといえば行かないし、借りるかといえば借りないし、結局読まなかったんだよね。
今回はkindleで購入してみたら、読みやすいし、色違いでマーカー引けるし、こりゃいいってんで一気に買っちゃったわけです。

さらに。
先日「ほんのれんラジオ」が「文学ラジオ空飛び猫たち」というpodcastとコラボしたときのトークを聴いて

「探究型読書」

というものを知り、これまた早速購入。
『探究型読書』編集工学研究所(著)
"探究型読書の目的は、本を活用しながら「自分の思考を縦横無尽に展開させること」”ということで、なるほど「ほんのれんラジオ」の4人の本の読み方と対話の広がり、深まりがどうしてできあがったのかわかる。

で、早速「探究型読書」という手法で読書を始めてみた。
これで積ん読本を少しでも消化できれば、と思い、最初に取り掛かったのが

『「何回説明しても伝わらない」はなぜ起こるのか? 認知科学が教えるコミュニケーションの本質と解決策』今井むつみ(著)

次にチャレンジしたのが

『言語はこうして生まれる: 「即興する脳」とジェスチャーゲーム』モーテン・H・クリスチャンセン(著)

・・・いやいや
30分で読むなんて無理だって(汗)
緩急をつけて読む、ということが、当然だけど全然身についていない。これは練習が必要だなあ。

まあ、これから「ほんのれんラジオ」の過去回も聴いたりして、読書の機会を増やしていければいいかな。

ただ、これだけインプットすると、アウトプットしたくなるみたい。読んできたそれぞれの本について、思考が広がるので、それを話したくなる。

ここで思い出すのは、昔むかし、加藤哲夫さんの呼びかけで始めた「日刊考現学」は、アウトプットの壁打ちができるほんとにいい場だったなあということだ。

まあ、また気が向いたら書いてみようかな。

いいなと思ったら応援しよう!

たま@TW
よろしければ応援お願いします! いただいたチップはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!