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5-6 イギリス編 長期滞在のディープな魅力 ベテランスペイン撮影コーディネーターのぶらり旅

6月17日 6日目 ケンブリッジ

今日は友人がイギリス伝統料理のシェパードパイ(羊飼いのパイ)を作ってくれることになった。ラムの肉を使うことからこの名前がついている。牛肉の場合はコテージパイ
昔は家庭で日曜日に大きな肉の塊をローストして、毎日少しずつ食べていき、木曜日位に残った肉くずや骨の周りの肉を集めて作ったそうだ。今回は肉屋さんで挽いてもらったラム、玉ねぎ、人参、マッシュルーム、グリンピースをシチューのように煮て、とろみをつけたものを耐熱容器に入れ、その上をじっくりとゆでてほくほくになったジャガイモで作ったマッシュドポテトで覆って、最後にフォークで模様をつけてオーブンで30分も焼くそうだ。そうするとこの二つが融合して、個々に調理したものを混ぜて食べたのとは違う味になる。マッシュドポテトはマッシャーポテト(四角い穴が沢山あいている調理器具)で空気を入れながら潰し、バターと生クリーム、牛乳、塩コショウを濃い目に加えながら、弱火にかけて混ぜていく。シチューにこれで蓋をすることでパイと呼ばれる。

シチューを煮込む
調味料はこんなもの

家事の合間にさっと作って冷凍しておけばいつでも食べられる。今日は朝から晴天で気温も22℃まで上がったので今年一番の洗濯日和。洗濯機フル稼働。
いよいよ出来上がり。アツアツをポテトとシチューを混ぜながらスプーンで食べていく。素材の味が引き立った、家族のみんなが笑顔になるような優しいお母さんの味。

シェパードパイ

 午後は散歩がてらチャリティーショップ巡り。どこの店も普段見かけない若者たちで一杯。二軒目でロングドレスを片手に試着室で列を作る女の子たちを見てその理由判明。
ケンブリッジ大学は世界でもトップクラスの大学都市。学生、学部生、大学院生合わせて総勢4万人がいる。大学は31の学寮からなるいわゆるカレッジが独自に運営されているが、その総称がケンブリッジ大学。毎年各大学が行うMay ballJune Eventと呼ばれる学年末のパーティーと卒業式シーズン到来なのだ。普段はイギリス一ファッションに構わないと言われる彼らも、この時ばかりはドレスアップ。男子はタキシード、女子はロングドレス。それをチャリティーショップで御用達と言う訳だ。早速夜になったらどこからか音楽が聞こえてきた。これから毎日のようにパーティーは行われ、中には盛大に花火を打ち上げるお金持ちの学校もあるので、花火好きな私は音を聞くと屋根裏部屋に走っていく。

今日はエレガントに
こちらでは入場待ちの列


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